幹事クリタのコーカイ日誌2022

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6月19日 ● 才能と努力と運。

 よく聞く話ですが、成功するには「才能」と「努力」と「運」が必要だと言われます。スポーツ選手は才能の塊のように言われると、大抵は「人並外れた努力をしてきた」と言いますが、それはベースに才能があった上でのことで、いくら努力をしても努力だけでは届かない世界であることは間違いありません。また運だけではどうにもなりませんが、やはり運がなければ才能があって努力をしていても成功しないことも確かでしょう。

 とは言え、目指す世界によってこの3つの配点は変わるだろうとも思います。わかりやすいのはサラリーマンの世界で、多くのサラリーマンは出世には「運」が重要な要素だとわかっていると思います。会社の中で階段を上っていくためには、まず目立つ仕事に恵まれ、引き上げてくれる上司や助けてくれる同僚に恵まれ、さらに時代に恵まれないと、いくら才能があって努力をしていても結果は出せないし、また結果を出しても潰されてしまいます。配点は「才能10点、努力20点、運70点」くらいでしょう。個人の才覚や努力に頼らず、替えの効く人間で組織が運営できなければ逆に会社としては困ります。

 ただサラリーマンではなく起業家は「才能30点、努力40点、運30点」くらいで、配点が均等に近くなりそうです。組織の中の兵隊と違い個人の能力がより重要になります。アスリートなら団体競技か個人競技かによっても違ってきますが、「才能50点、努力30点、運20点」くらいの配点かなと思います。芸術家なら「才能60点、努力10点、運30点」、職人は「才能20点、努力70点、運10点」、棋士なんて藤井五冠を見ていると「才能70点、努力25点、運5点」かな、なんて感じてしまいます。努力ももちろんしているのでしょうが、並外れた才能であることは誰しも認めることでしょう。

 特別な才能があるならともかく、そうじゃなければ勉強して良い大学に入ってサラリーマンになるのは悪い選択肢ではありません。コスパが良いからです。受験勉強なんて「才能30点、努力70点、運0点」の配点ですから、誰だって頑張ればある程度までは何とかなります。もっともそういう昭和モデルの日本のサラリーマンもこれからはどんどん絶滅していくことになりそうですから、才能に乏しく努力も苦手な人はどうやって生きていくのか、難しい時代になりそうです。

 ただそもそも「成功」なんて目指さないという、上昇志向のない生き方も今後はどんどん増えていきそうですし、ありだと思います。国としてそれで果たして大丈夫なのかということはあるにせよ、個人の生き方としてはそこを認め、それでも生きていける世の中にしないと世知辛すぎる社会になってしまいますから。なお上記の配点は僕の個人的なイメージによるざっくりとしたものですから当然個別には事情が違いますし異論もあると思います。



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