幹事クリタのコーカイ日誌2022

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6月6日 ● 全仏オープン振り返り。

 終わってみればやはりナダルでした。全盛期の圧倒的な強さはないものの、要所でギアを上げてきっちり勝ち切るあたりはナダルにとってこのロランギャロスが「庭」であることを感じさせました。決勝戦は予想通りに圧勝でしたが、特に第2セット途中からの11ゲーム連取で優勝を決めてしまう強さは別格過ぎます。

 もっとも今大会のナダルは準々決勝、準決勝、決勝の相手が逆順なようなもので、それが幸いしたと思います。準々決勝で最大のライバルであるジョコビッチ戦。この頃はまだ体調が良かったので、十分なパフォーマンスで接戦を勝ち切れました。そして準決勝のズべレフ戦。1セット目だけで90分を超える激闘でしたが、このセットを制することができたのが大きかったと思います。2セット目も90分近くかかって6-6になりタイブレークに突入するわけですが、ここでズべレフの怪我が起きます。不幸な事故でしたが、これ以上試合を続けていたらナダルも壊れてしまっていたかも知れません。それほど熱い激しい戦いでした。

 決勝のナダルは痛み止めで感覚を麻痺させて臨んでいたそうです。それであのパフォーマンスでルードを圧倒したのですから恐ろしい能力だとしか言いようがありません。ただ決勝の相手がルードではなくジョコビッチやズべレフだったらもう力は残っていなかったかもと思います。自分のアカデミーにいて相性が良いルード相手だったのが幸いしました。厳しいドローでしたが結果としてはラッキーでした。

 女子は第1シードのシフィオンテクが予想通りの快進撃で優勝しました。しばらくは彼女の時代が続きそうな予感がします。セリーナ・ウィリアムズ、大坂なおみ、アシュリー・バーティと最近女子は非欧州の選手の時代が続きましたが、久しぶりにヨーロッパに女王が戻ってきました。女子は圧倒的に強くてもあっさりとスランプに陥ってしまう選手が多いので、まだ若いシフィオンテクも心配ではありますが、軸のない優勝争いは混戦なだけで面白みに欠けるので頑張ってほしいものです。



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