幹事クリタのコーカイ日誌2022

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5月22日 ● 練習不足は嘘をつかない。

 先日のサックスの発表会に続いて今日はピアノの発表会。サックスに続き今回も苦手なホールでの発表会とあって、事前にいろいろと準備を怠りなくしてきました。会場にこれまで行ったことがなかったので事前に下見に行ったり、着ていく服もなるべく気持ちよくリラックスできるようにカジュアルな服をユニクロで買ってきたり、家を出るまでに朝2回ほど通して弾いてみたり、ギリギリまで曲が確かめられるように会場に着いてからも先生のお手本動画をずっとイヤホンで聞いたりと、できることは思いつく限りやっておきました。

 会場に着いてからも同じピアノ教室の生徒さんたち会話をして緊張を和らげてなるべく普段通りに弾けるようにと心がけていました。ところが実際にピアノを前にしたら自分で「これは緊張しているな」というのをありありと感じてしまいました。こういう時の特徴として最初に弾く音がどれかわからなくなります。辛うじてここを弾くと思い出しても、全く音楽に乗れません。練習で間違えたことがない出だしのところからいきなりミスをして一気にパニックになっていきます。

 「緊張しても指が覚えているから大丈夫」と念じながら弾き進めますが、細かいミスを連発します。辛うじてメロディを弾いている右手だけは何とか弾き続けましたが、左手の和音はもうどこを弾くのかわからなくなってしまって動かせません。下手に弾くと不協和音を響かせてしまいそうだからです。

 途中でなんとか立て直したところもあったのですが、またひとつミスをすると慌ててしまいます。失敗する時の「あるある」大連発で、どんどんテンションも下がっていきます。せめて最後のフレーズだけでも決めようと思ったのに、そこもミス。むしろそこさえ弾ければ「終わり良ければ」のパターンで納得できたかも知れなかったのに、自分で自分にとどめを刺してしまいました。

 今回でピアノの発表会はなんと11回目です。緊張しないために必要なのは「場慣れ」だと先生たちは言いますが、11回目でも全然場慣れしていません。これまで少し場慣れしたなと感じたのはライブハウスで吹くサックスだけです。ホールではサックスもピアノも緊張しまくりで、こうして失敗演奏を繰り返すために悪い記憶だけが積み重なって「また失敗するんじゃないか」とネガティブになってしまいます。

 ただ今回の失敗の原因は緊張だけではなく練習不足だと思っています。いつまでも完全に指が覚えられなくて1曲通してミスなく弾けるようになったのはこの1週間くらいでしかありません。しかも連弾なのに実際に連弾してミスなく弾けたことはゼロです。それでいきなり本番でパーフェクトに弾けるはずがないことはわかっていました。ただ実際に弾いたら想定より10倍くらいミスをしまくったというだけです。

 仕上がりが遅れても本番は待ってくれません。練習不足で臨んで満足な結果が得られることはあり得ません。練習の70%くらいしか出せないのが本番です。練習がそもそも70%なら本番は49%になるという計算ですから、今日の結果は客観的には計算通りだとも言えます。仕上がっていないのに本番に臨まなければならなかったことが一番悔しいので、もう少し練習を続けて再演を目指すつもりです。

 唯一良かったことは帰りのエレベーターで乗り合わせた来場していた出演者の家族と思われる年配の女性から「とても良い演奏で感動しました」と誉めていただいたことです。自分ではミスしまくりの酷い演奏だっただけに、聴いてくれた人がそうやって言ってくれたのは救われました。



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