アメリカでめちゃくちゃインフレが進んでいますが、日本でもじわじわと物価が上がっています。何が怖いって給料が上がらないのに物価が上がることで、生活がどんどん苦しくなっていきます。インフレ対策として株式投資をして稼ごうとしても、物価にスライドして同じように確実に上がるわけではなく、むしろ損をする可能性も十分あるわけで、結局一番確実なのは節約しかないのかと絶望的な気分になります。

　僕が子どもの頃にもオイルショック後の強烈なインフレがありましたが、なにせ中学生だったのでそれほど影響を受けたわけではありません。親はもしかしたら大変だったのかも知れませんが、子どもは気楽なものでした。バブルの頃は物価が上がったというよりも不動産と株が上がりましたが、バブル直前にマンションを購入していたし、当時は株をやっていなかったので影響はほとんどありませんでした。むしろ給料もガンガンと上がる時代だったので毎年余裕ができていったくらいです。

　その後はずっと日本はデフレでしたから物価を心配したことはありません。給料は40代半ばでピークアウトしてしまい、その後は人件費の抑制で下がっていきましたが、贅沢だなと思う支出をカットしていくだけで生活は何とかデフレのお陰で対応できました。もはや給料が上がる見込みもない再雇用の60代としては生まれて初めてその大変さを味わうことになるインフレになりそうです。

　先ほども書いたように銀行預金だけでは目減りする一方なので投資に回してはいますが、確実に儲かるわけではありません。すでに贅沢だなと感じる分はカットしてしまっているので、生活のレベルをさらに下げないと支出を減らすこともできません。と言っても旅行と外食と被服費はコロナでかなりゼロに近くなっています。後はテニスや音楽などの趣味教養費ですが、これをやめたら何のために生きているのかわからなくなってしまいます。「インフレ怖い」ですが、落語ではないので特にオチはありません。