今日オリックスが株主優待制度を2024年3月末で廃止すると発表しました。オリックスの各地方拠点の社員たちが厳選したというご当地グルメや雑貨などを集めたカタログから好みの品を選択できる「ふるさと優待」と呼ばれるもので、個人投資家に人気があり、2015年の開始以降に個人投資家を一気に増やすことができた効果的な優待制度でした。

　僕もオリックスの株を持っていますが、カタログギフトの株主優待はそれほど興味がないので、優待を廃止する代わりに増配してくれるならその方が歓迎です。ただ世の中にはかの有名な「桐谷さん」をはじめ、株主優待マニアの投資家がたくさんいます。先日同じく株主優待が好評だったＪＴが株主優待を2023年を最後に廃止すると発表した折には株価が下落しました。恐らくオリックスも優待好きな人たちが一斉に手放すので一時的に株価が下がることでしょう。

　とは言えＪＴもオリックスも業績が悪化したために株主優待を廃止するわけではなく、外国の機関投資家から評判が悪い株主優待をやめて、株主還元を配当に集約するためですから、一時的に下落しても株価は元に戻ります。むしろ優待廃止で下げた時が買いのチャンスだと言えます。ただ僕はすでにオリックスは保有しているので、買い増すとしたらどこまで下げるかによりますけど。

　同じ株主優待でも自社商品を配ったり、自社ブランドでの買い物や利用に使える優待割引券などは今後も残りそうですが、カタログギフトやクオカードなどを優待につけている企業は負担が大きいので廃止するところが続きそうです。僕は昔から本当に使える株主優待が少ないと思っていたので全くかまわないのですが、高配当＆株主優待の銘柄は人気が高く株価を維持してきただけに、これまでと株価の動向が変わる可能性が十分あります。そこはこれまで以上にウォッチが必要になりそうです。