幹事クリタのコーカイ日誌2022

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5月10日 ● アドバイスお願いします。

 最近はどうなんだか知りませんが、昔はテニスの試合に負けると「アドバイスお願いします」と敗者が勝者に声をかけるような慣習がありました。将棋などの世界では対局後に感想戦といって、お互いに決着がついたばかりの勝負を振り返ります。勝負が終わったばかりで対戦者同士が振り返るのは、特に負けた側としては精神的にきつい部分もあるでしょうが、「鉄は熱いうちに打て」と言うか、身に沁みるところも多いと思います。

 以前にも書きましたが、僕もサックスやピアノの発表会が終わったら早めに動画を何人かの方に送って感想をもらっています。送っているのは音楽のプロであるサックスやピアノの先生たちと、サックス仲間、そして関心を持ってくれている友人などです。音楽に対するレベルは様々ですが、それぞれの立場やレベルからいろいろと言葉を貰えるのはとても参考になる場合が多いです。

 もちろん素人の演奏など聴いても面倒くさいだけで特に何も感じない人もいるでしょうから、いつもすぐに聴いて返事をくれる人に送るのは絞られていくのですが、本当に発表会直後にアドバイスをもらえると、こちらもまだホヤホヤなのでズシンと響くことも多いです。そして面白いのは音楽のレベルが高い人ほど、まず良いところを見つけて誉めてくれます。その中で少しだけオブラートに包んでアドバイスをもらえることが多いです。逆に音楽好き素人からはストレートにダメ出しをされたることがあります。

 きっとプロにしてみたらアマチュアの趣味の演奏に厳しいことを言ったところで仕方ないと思っているからでしょうし、素人ほど逆にプロの演奏と聞き比べてダメだなと感じるからでしょう。もちろん的確なアドバイスをもらえるプロの感想はありがたいのですが、素人の直球のダメ出しもそれはそれで参考になります。さすがに素人に言われると「そんなことはわかってる!」と腹が立つこともありますが、明らかに間違った指摘でなければやはり受け止めるべきことなのです。

 でもまあ当たり前かも知れませんが、基本的には友人なので今回のようにミスったなと落ち込んでいる時は、みんな優しく慰めて、なんだかんだと誉めてくれます。僕だって逆の立場ならそうします。ミスをすれば見知らぬ他人から厳しい批判をされるプロの音楽家は、きっとメンタルきついだろうなと思います。音楽に限らず「芸」の道はそういうものだとは言え大変な世界です。



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