幹事クリタのコーカイ日誌2022 |
5月3日 ● 「すいません」と「ありがとう」。 よく使う言葉として「すいません」がある人は多いと思います。僕も子どもの頃は使っていなかったのですが、中学生の時に職員室で先生に何かをしてもらった折に「あ、すいません」と言ったら「大人びた言い方をするなぁ」と先生に言われた記憶があるので、その頃から「大人っぽい用語」として意識しましたし、世間でも「すいません」の利用頻度がどんどん高くなってきたように思われます。 本来は「すいません」ではなく「ありがとうございます」だったり「申し訳ありません」だったり「恐れ入ります」とか「失礼します」とか「お邪魔します」を使うのが日本語としては正しい場面で、つい便利だから「すいません」を使っていることが多いと思います。とりあえず「すいません」と言っておけば丸く収まることが多いし、それほど相手に不快感も与えないだろうから「すいません」一本鎗という人も多いんじゃないでしょうか。 それはそれで日本語のボキャブラリー不足という問題なのですが、それとは別に「ありがとう」と言うべき場面で「すいません」を使う人は、良く言えば低姿勢で謙虚、悪く言えば自信がなく卑屈という印象を与えると思っています。何かを人にしてもらって「すいません」と言う人は、「何のお返しもできないのに申し訳ありません」と伝えているようです。「ありがとうございます」なら胸を張って笑顔で言ってそうですが「すいません」だと腰を屈めて上目遣いというイメージです。 もちろん、誰しもがそんなつもりで言っているわけではないでしょうし、先ほども書いたように全て「すいません」で済ませている人もいるわけですが、僕は「すいません」と「ありがとう」は最近なるべく使い分けるようにしています。感謝する場面で「すいません」を使っていると自己評価が下がっていきそうなので、「ありがとう」ということでネガティブにならずに自己肯定感を高められるのではないかなと思います。言葉が内面に与える影響は無視できないですから。 もちろん、時々ふんぞり返って偉そうに「すいません」という人もいますが、多分そういう人は言葉に対してかなり鈍感な人なんだろうと思いながら接しています。鈍感さはメンタルの強さと裏表の時もありますから、ある意味では羨ましいですけど、自分はそうなりたくはないです。 |