物価が上がり株価が下がる春となりました。僕のように再雇用で働く60代にとってはかなりつらい状況になります。現役世代なら給料が上がる期待もあるでしょうが再雇用はそんな期待もありません。預金は物価高で目減りするばかりで、多分僕より上の年金世代ならなおさら厳しいことでしょう。老後のためにと運用している投資も世界的な株安傾向にあって、この先は含み損が増えそうです。それなのに社会保険料は値上げしてきているので、物価高と合わさって支出ばかりが増えていきます。

　株価が上がらないのはコロナと戦争と利上げのせいだと言われていますが、とにかく世界経済の先行きが不透明過ぎます。コロナが収束しロシアが軍隊をひけば世界経済は立ち直るきっかけを掴めるでしょうが、まだそれは少し先のことになりそうなので、株安は年単位で続くかもと予想しています。さらに何かあればリーマンショックやコロナショックのような大暴落がいつ起きても不思議はありません。

　日本の場合はいわゆる「岸田ショック」まで加わっています。「新しい資本主義」と唱えていたお題目の中身はさっぱり見えてこないまま無為に時間ばかりが過ぎていきます。株主配当金を従業員の給与に回せなどと言って無意味に日経平均を押し下げただけで、どうやら岸田は経済音痴だという話は本当のようです。何もしていないのに支持率だけ上がるのが不思議でなりません。

　当面家庭の経済を守るためには無駄な支出、浪費、贅沢をなるべくやめるしかありません。「贅沢は敵だ」という戦時中の標語がよみがえります。本当は浪費や贅沢こそが人生の楽しみですし、それが経済を回すのですから、せめて純金融資産１億円超の富裕層124万世帯（野村総研調べ）には、ガンガン贅沢をして経済をブンブンと回してもらえればと思います。