幹事クリタのコーカイ日誌2022

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4月10日 ● 未完成の佐々木の完全試合。

 ロッテの佐々木朗希が完全試合を達成しました。1994年の槙原以来なんと28年ぶり。そして同時にこの試合で13者連続奪三振の日本記録と1試合19奪三振の日本タイ記録もマークしてしまいました。記録から見ても日本プロ野球史上最高の投球だったと言ってもいいでしょう。それがまだプロ3年目の20歳、通算5勝目の投手だというのですから、佐々木の未来にはどんな輝かしい記録が待っているのか空恐ろしくすらなります。

 佐々木は完全試合を達成したものの「未完成」の投手です。持っているポテンシャルに対して体が追いついていないため、高校時代から過保護と古い指導者たちに言われるほど大切に育てられてきました。岩手県大会で甲子園をかけた決勝で登板回避をして議論が起きたのはまだ記憶に新しいです。いまも中10日で大事に使われているので、これまでプロで完投したことすらありません。

 いまはボールの質を磨くために160km台の直球と140km台後半のフォークの2つの球種だけでほとんど勝負しています。今日は10者連続奪三振の記録がかかった吉田正尚の打席で初球から連続でカーブを投げて驚かれていましたが、今季はほぼ直球とフォークだけで今後もいくことでしょう。これに来季以降カーブやスライダー、チェンジアップなどの球種が加わってきたら、もう無敵になってしまいます。史上初の複数回の完全試合を達成する可能性も十分にあり得ます。

 これほどの素質を持つ投手ですから、なにより怖いのは故障です。ロッテはこれからも大事に育てていくと思います。本格的にフル回転するようになるのは22〜23歳あたりでしょうか。それまでじっくりと佐々木の成長をプロ野球ファンは見守っていくことになりそうです。



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