幹事クリタのコーカイ日誌2022

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3月27日 ● 若隆景が初優勝。

 大相撲春場所は千秋楽2敗で並んでいた若隆景と高安、さらに3敗の琴ノ若が3人ともに本割で敗れたため、若隆景と高安の優勝決定戦の末、若隆景が土俵際逆転の上手投げで制して初優勝を決めました。新関脇での優勝は1932年清水川、1936年双葉山以史上3人目。15日制導入以降では初ということです。双葉山以来86年ぶりというのはなかなかパワーワードです。

 若隆景は27歳。祖父、父、2人の兄も力士という相撲一家です。3兄弟の末っ子で兄は幕下・若隆元と幕内・若元春。歴史好きの人なら隆元、元春、隆景と言えばピンとくるでしょうが「三本の矢」の毛利元就の息子たちから四股名を取っています。三兄弟の中では小早川隆景がもっとも優秀なイメージがありますが、若隆景も3人の中で一番出世しています。さらには祖父の若葉山の最高位小結も超えているので、家族の中での出世頭となっています。

 体重130kgは昭和の時代ならともかく力士の大型化が進んだ今では幕内で3番目の軽量力士。しかし正面から当たって右四つで一気に寄る正攻法の相撲は見ていて気持ちが良いです。弱点はがっぷりに組んで動きが止まってしまうと軽量であることがやはり不利になってしまうので、いかに動きを止めずに速い相撲を続けられるかということと、終盤での体力切れを起こさないようにスタミナをつけることになります。かつての大横綱千代の富士を彷彿とさせるような精悍なルックスですし、もっと強くなって番付を上げていって欲しいものです。

 惜しかったのは高安です。今場所はずっとトップを走っていながら初優勝を逃してしまいました。決定戦の一番もほとんど勝っていたのに最後に逆転負け。優勝に縁遠いです。久しぶりの三賞になる敢闘賞をもらってもあまり嬉しくないことでしょう。ただ今場所のような相撲を続けられたら再大関と初優勝のチャンスはまだあると思います。



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