幹事クリタのコーカイ日誌2022

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3月23日 ● アンカレッジ経由欧州行き。

 ロシアが日本との平和条約交渉の打ち切りを通告してきました。日本のロシア制裁に対する報復です。日本としてはG7の枠組みの中にいる以上、対ロシア制裁に加わらないわけにはいきませんから、当分の間、ロシアとの外交関係は冷え切ったものになります。プーチンの目の黒いうちは難しいかも知れません。通常の外交関係に戻るには何年かかることでしょうか。北海道の方で日本の漁船がロシアに拿捕されるかも知れないし、ロシアから原油や天然ガスは輸入できない状態が長く続きそうです。

 そんな影響の中のひとつがロシア上空を民間機が飛べなくなったことです。日本とヨーロッパの間を行き来する時にロシア上空のシベリアルートを飛べなくなったので、ロシア上空を避けてJALは北回り、ANAは南回りでヨーロッパ便を飛ばしているそうです。「あのアンカレッジ経由が復活したのか!」と思ったら、実はそうではなくJALはアラスカ経由ながらアンカレッジには寄らずにグリーンランド上空からロンドンまで飛ぶんだとか。またANAの南回りもかつての香港、インドネシア、インド経由ではなく、中国やカザフスタン、アゼルバイジャン、トルコ上空からブリュッセルへ行く中央アジアルートということです。

  かつては北回りが速くて高い「特急」、南回りは安くて遅い「鈍行」という路線でした。確か北回りが16時間で南回りは24時間くらいかかったはずです。インド近辺のモンスーン多発地帯を通るので気流も悪くかなり揺れるということでしたが、今度は中央アジアルートならそういうこともないでしょう。僕は1986年にアンカレッジ経由の北回りでブリュッセルに飛びました。初めての海外旅行でしたから、経由地のアンカレッジこそが初めて降りた外国の地でした。1時間、空港から外を見ていただけですけど。

 今回北回りはアンカレッジ経由ではないにしろ飛んでいる距離は昔とあまり変わらないのでやはり15時間以上かかるようです。対して南回りは以前より短いルートなので往路15時間30分、復路は13時間だということですから、北回りも南回りもあまり変わりません。昔の「貧乏人は南回り」という話はすっかり過去のものになったようです。北極海しか見えない北回りよりもシルクロードの上を飛んでいく南回りの方が旅のロマンがある気がしますが、政情不安定な地域の上空ですから本当に大丈夫かなという一抹の不安も感じます。いずれにしても当分ヨーロッパに行く予定なんて微塵もないですけどね。



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