先月からボーカルのレッスンを受け始めました。サックス、ピアノに続き３つめの音楽系レッスンです。楽器と違って歌はとりあえず歌うだけなら誰でもできます。あえてレッスン料を払ってでも歌を習いたいと思ったのは、我流ではなくきちんとした訓練を受けてみればどれくらい変わるのかということに興味を持ったことと、サックスやピアノにも相乗効果で何か上達へのヒントが掴めるのではないかと考えたからです。

　体験レッスンを含めてすでに４回レッスンを受けましたが、ここまでずっと発声練習というか、呼吸法を含めた基礎の基礎を教わっています。先生のレッスン内容は今のところ全てが身体の使い方です。ボーカルは自分の身体を楽器にして音を出すわけですから、当然のことながら正しい使い方をしなければ安定した発声ができません。どうやって体の力を抜き、どこの筋肉を意識して動かし、喉や口の形をどう作るか、鼻腔をどう震わせるのかなど、細かく身体の使い方を教えてもらっています。

　61年間生きてきて一度も意識したことがないような筋肉を意識して使って発声練習をしていると、今までとは違う声が出てくることは驚きです。脱力をしながら正しく筋肉を使えばそれだけ楽に安定した良い声が出ます。もちろん、まだ４回でそんな完璧にできるはずもないのですが、その一端を感じられただけでも進歩しているなと思うので、この先がどうなっていくのか楽しみです。

　それにしてもボーカルに限らずサックスもピアノも、そしてテニスも常に言われることは脱力と正しい身体の使い方です。そしてこれはきちんとした指導者に正しいやり方と練習方法を教わってやらないと、ちゃんとできるようにはなかなかならないものです。もちろん本当に才能のある人なら自然とできてしまうのかも知れませんが、それはごく少数で、むしろ我流で突き進んで変な癖がついたまま直らないという人の方が圧倒的に多いことでしょう。やはり初心者のうちに正しい基礎を教えてもらうことは大事だなと改めて感じました。