幹事クリタのコーカイ日誌2021

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3月7日 ● 情報規制とメディア。

 ロシアではウクライナ侵攻についてかなりメディアを規制していて、今やロシア国民はほとんど国営放送の言うことを信じるしかない状況だという話です。中国でもメディアが規制されていて、SNSですら見ることができないし、見られるSNSも不都合な記事はすぐに削除されるということです。それでもネットに詳しい若者を中心に事実は少しずつ広がっていくようですが、やはり大多数の国民がメディアでコントロールされてしまっていては、政府を批判したり政権を民主的に変えることなど困難でしょう。

 日本もマスメディアについては何かと批判されることが多いですが、独裁国家に比べたらまだまだ自由なことは間違いありません。左寄りも右寄りもあってそれぞれが意見を言うこともできるし、ネットは自由に見ることも発信することもできます。むしろSNSを使った虚言や中傷が目に余る場合も多く、行き過ぎているものについてはもう少し規制することができないのかと思うほどです。

 ただ大阪はちょっと変わっていて、テレビ局は維新にべったりで失政も批判できないという記事がありました(「吉村知事はタダで数字が取れる」在阪テレビ局が維新を批判しない事情)。大阪での維新人気の高さは以前から不思議に思っていましたが、これが大きな要因のようです。いくら大阪のオバサンたちとて、テレビ局のワイドショーだけが唯一の情報源ではないだろうと思うのですが、やはりマスメディアの力はそれだけ強いということです。

 それとともに怖いのは、人は信じたい情報を信じるということです。「正常性バイアス」というやつで、戦争が起こればそれは「正義のための戦争」であり「相手は悪者」で「自国は勝っている」という情報が欲しいから、それが少々怪しくても信じようとしてしまいます。その軛から逃れることはかなり強靭な知性と精神がなければ難しいのかも知れません。メディアでもSNSであっても人々に心地よいフェイクニュースを流せば、受け手は自らその情報を信じようとしてしまいます。一方で情報発信の多様性を確保しながら、自分自身も一面的ではなく多角的に情報を得て自分の頭で考えるようにする努力をしていくことが、改めてこんな時代だからこそ必要なんだと思います。



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