テレビ朝日で昨夜『津田梅子〜お札になった留学生〜』というスペシャルドラマが放送されました。新五千円札の顔になる女子教育のパイオニア津田梅子を取り上げるのは良いと思いますが、なにせ２時間枠のドラマなのでかなり駆け足というか、ダイジェストでまとめられてしまったというところが少々残念でした。

　もちろん２時間という制限があるので、青春時代の津田梅子に焦点を絞って明治日本で時代の壁にぶち当たりながらも女子教育へとエネルギーを注いでいく様子に焦点を絞って描いたというのは、仕方なかったし頑張っていたと思います。ただやはりできることならもう少しだけ時間をかけて丁寧に周辺の描写をしてもらえたら、もっと彼女の苦悩も伝わったし、それだけにいかに功績が大きかったのかということも表現できたのではないかと思います。

　森有礼が刺されてしまうのも、山川捨松と大山巌の結婚も、知っている人が見ればあの描写でも伝わるかも知れませんが、決してメジャーな事件ではないだけに少し詳しい説明があれば良かったのではないかと思いました。梅の父親が伊藤博文の家に梅が住み込むことに猛反対するのかも、伊藤の極端な女好きを知っていればより説得力が増すというものです。

　新島八重が大河ドラマになり、広岡浅子が朝ドラになったのですから、津田梅子もNHKがしっかりと腰を据えて描いてもらえたら良いなと、今回のドラマを見て改めて思いました。