幹事クリタのコーカイ日誌2021

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3月5日 ● 時代劇の衰退。

 「カムカムエヴリバディ」も残すところ1ヵ月となりました。時代も1992年まで進んできてすっかり我々に馴染み深い小ネタ(ムーンライト伝説だったり清原だったり)がドラマの中で取り上げられています。そしてドラマの中で時代劇の衰退が語られていますが、本当にあの頃はトレンディドラマ全盛、シティポップ全盛で、誰も古臭い時代劇に見向きもしなくなっていました。

 僕自身も1980年代後半から1990年代は大河ドラマですらあまり見ておらず、周りでも「水戸黄門」とか「暴れん坊将軍」を見ている人は全然いませんでした。視聴率はそれなりに高かったのでもちろんどこかにファンはいたのでしょうが、当時の若い世代に時代劇の視聴習慣がなかった以上、先行きが暗いのは当然のことです。

 僕が一番時代劇を見ていたのは高校生から大学生の頃ですから1970年代後半からの数年間です。平日の午後4時頃というのは再放送の時代劇を流している局が多く、その時間帯にテレビを見られるのは主婦と老人と学校から帰ってきて暇している高校生、そもそもあまり学校に行っていない大学生くらいなものです。僕は特にテレビ東京系列の「大江戸捜査網」の再放送がお気に入りで、主役は杉良太郎、里見浩太朗、松方弘樹と変わっていきましたが、瑳川哲朗だけは最後まで変わらずに出演し続けたので、彼のイメージと「死して屍拾う者無し」のナレーションが強烈に残っています。

 時代劇だから必ずしもつまらない訳ではないのですが、莫大な予算を使える大河ドラマはともかく、普通の民放ドラマではもう金のかかる時代劇が無理なのはわかります。テレビ局はいかに低予算で若者向けの面白いドラマを作るかということばかりを考えていますから、いくら「カムカムエヴリバディ」でひなたが嘆こうとも、残念ながらいわゆるテレビ時代劇がかつてのように復活することはこの先ないのではないかと思います。ただドラマに比べて予算がある映画では21世紀に入ってからも面白い時代劇が作られていますから、ひなたも再び映画時代劇に希望を託すしかないでしょう。



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