幹事クリタのコーカイ日誌2021

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2月24日 ● ロシアのウクライナ侵攻。

 ついにロシアがウクライナに侵攻しました。プーチンならやるかもとは予想していましたが、いざ始まってみると戦争と言うのは実は簡単に起きるものなんだと改めて恐ろしい思いがします。独裁者が支配する国家では戦争に反対する声など簡単にかき消されてしまいます。ウクライナの人々の命が危機に晒されていますが、できることは多くはありません。

 アメリカが厳しい経済制裁を求めていて、ヨーロッパ諸国や日本もそれに応じる構えです。ただそれもプーチンの想定範囲内でしょうから、ロシア軍が止まることは考えにくいと思います。首都キエフを占領してウクライナの「親米」政権を転覆させて「親露」政権を作り、その上でウクライナに軍を駐留させてウクライナのNATO加盟を防ぐところまでやらないと軍事侵攻の意味がありません。本来ならアメリカとの話し合いだけでロシアもその目的を達成したかったのでしょうが、バイデンが取引に応じるつもりがないとプーチンは見切った上での侵攻でしょう。

 アメリカとしては仮にウクライナの体制がひっくり返ろうとも全面的な軍事衝突は避けたいところでしょう。ロシアはクリミア半島を占領した時と同じく目的を達成することはできそうですが、その後のロシア経済はより厳しい制裁を受けてロシア国民は困窮するかも知れません。国民の生活を優先して考えない独裁者が果たしてどういう末路を迎えるのか、これがプーチンの命取りになることも考えられます。

 さて、このウクライナ侵攻は日本にとっては遠い国の話ですが、他人事ではありません。もちろんロシアと領土問題を抱えているということもありますし、さらには同じようなことを中国が台湾にする可能性がますます高まってくるからです。ロシアが許されるなら中国だって許されるだろうと習近平は考えるでしょうし、アメリカとの軍事衝突が避けられるなら台湾侵攻は容易いことだと思うはずです。ロシアとウクライナは別の国ですが、中国は台湾問題はあくまでも国内問題だという立場ですから、より侵攻の口実は簡単です。

 台湾の有事は日本にとっては最も近い国での戦争です。しかもアメリカとの同盟国である日本はひとつ間違えれば完全に戦争に巻き込まれてしまいます。もし軍事衝突が避けられたとしても、中国との関係は当然大きく悪化しますから日本経済へのダメージは多大です。最悪のシナリオはアメリカが沖縄を前線基地として局地戦を繰り広げることで、そうなると沖縄を中国に攻撃される可能性も高いですし、当然日本国民にも被害が及びます。その時に岸田総理は自衛隊をどこまで動かすことができるでしょうか。

 バイデンはウクライナを守らないように台湾も沖縄も本気で守ることはしないでしょう。他国の戦争のために米軍を動かすのはアメリカの世論から支持されないので支持率を下げるだけですから、弱腰ではないという姿勢を見せつつも犠牲は最小にしたいと考えるはずです。岸田総理もさすがに戦争を始めれば政権が持たない可能性が高いです。独裁国家がやりたい放題に無茶をし、民主主義国家はそれを止める手段を持たず傍観するしかない時代になってしまいました。第3次世界大戦だけは避けたいですが、世界平和のために日本ができること、我々ができることは何なのでしょうか。



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