幹事クリタのコーカイ日誌2021

[ 前日翌日最新今月 ]

12月18日 ● 普通預金に全部。

 テニス仲間のA氏は堅実というよりはケチで有名。とにかく無駄なお金を使わない、どころか、必要なお金も使いません。40代半ばで独身実家住まい。テニス以外に趣味も特にないし友達付き合いもないので、毎月の支出は2万円ほど。月に20万円以上もお金が貯まるようで、すでに数千万円の金融資産を持っています。しかも親が裕福なので、恐らく10年後か遅くとも20年後には相当額の遺産を相続することになります。

 独身で資産を残す相手もいないのですから、貯めこまずに好きなことにパーッと使えば良いのにといくら言っても「お金が減るのは嫌いなんです」と言って使おうとしません。じゃあせめて投資をして増やしながら、その増えた分から少しずつ使えば減らないから良いのにと勧めたのですが、テニスも人生もリスクを極端に嫌うA氏には投資のリスクは受け入れがたいようです。

 じゃあ数千万円の金融資産はどうしているのかと聞いたら、全て銀行の普通預金に入っているというのですから驚きます。普通預金の金利なんて0.001%。100万円を1年間預けて利息10円です。数千万円あっても数百円しか利息はつきません。そもそも普通預金も物価の上昇で目減りするからリスクなんだよと言ったら「思い切って定期預金にしたら良いですか?」と言うので、定期預金は「思い切って」やるもんじゃないし、定期預金にしたって0.01〜0.3%くらいなものです。 まあそれでも普通預金よりはマシだと言えばマシですが。

 僕のように株式投資やら何やらとちょこちょこ手を出している人間からすると「もったいないオバケ」が出そうな話です。もちろん何かあった時のためにある程度は普通預金にも残しておいた方がいいというのはわかります。ただそれも人によって「ある程度」の割合は変わるでしょうが、全額普通預金というのはさすがにどうなんだろう、という話を会社の先輩のB氏にしたところ、なんと彼も退職一時金を全部普通預金に入れっぱなしでした。

 60代になっていきなりリスクの高い投資を始めると危なっかしいし、なにより虎の子の退職金を失うわけにもいかないので、B氏にアドバイスを求められても安全策しか言えません。こういう人が多いとすると、やはり学校で「お金」の基本について教えるべきではないでしょうか。性教育と並んで金融教育も大人になる前にしっかり学んでおかないと、後々無駄に高い授業料を払うことになるか、普通預金に入れっぱなしになるかになりがちだと思います。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」