幹事クリタのコーカイ日誌2021

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11月11日 ● マッケンローのボレー。

 山本麻友美プロに指摘されて以来、フォアボレーを改良中なのですが、実際のところは「改良」などという生易しいものではなく「やり直し」という感じに近く、かなり袋小路に入っています。なにせ40年来ずっとやってきたボレーの癖を直さなければならないのですが、40年モノの癖は体に染みついているので頭でいくらわかっていても身体がそのように動いてくれません。

 これがサービスならまだ自分だけのことですから、ある程度はひとつずつチェックポイントを意識しながらでも何とかなるのですが、ボレーというのは相手の打つボール次第のところもあり、なおかつ反応する時間が短いので、どうしても反射的に身体が動いてしまいますし、そこで頭で考えて動かそうとするとミスをします。とりあえずいくつかあるチェックポイントをひとつだけ意識してやってみるようにしていますが、それでもまだまだです。

 なぜこんなことになったのか、40年以上前に遡って考えてみたら問題は「マッケンロー」にありました。1980年頃にテニスを始めた人ならすぐにわかると思いますが、当時のスーパースターであるジョン・マッケンロー。彼のプレーに影響されたテニス愛好家は世界中に山のようにいました。特にマッケンローのボレーというのは天才的というよりは、天才そのもので、あんな風にボレーを打ってみたいと真似をした素人ばかりがコートにうようよいました。

 僕のボレーもかなりマッケンローに影響されていて、ボレーのお手本はマッケンローだったので、彼のようにボレーを打っていました。それが今の自分のボレーに色濃く残っていて、ボールの後ろにラケットをセットしてヘッドを寝かせたままでフラットで押し出すように打ってしまいます。ローボレーなんて膝も曲げずに垂直に下にラケットを出して打つのがカッコいいと思ってやっていましたから、今でもついひょいとやります。長年やっていると、それである程度は返せてしまうのであまり反省もしていませんでした。

 いまボレーをやり直ししているのは、マッケンローのボレーで何とかなるのはボールのスピードが遅くスピンもあまりかかっていない中級レベルまでだと改めて痛感しているからです。昔のウッドラケットの時代ならいざ知らず、今のラケット性能ではそれなりの上級者はみんなボールが速いしスピンもよくかかっています。そういうボールをボレーするには、40年前のマッケンローのボレーではなく、やはり今の時代にあったフェデラーのボレーをしないといけません。天才ならマッケンローのボレーでもできるのでしょうが、残念ながら自分がテニスの天才ではないこともわかってきましたし。

 ただ40年やってきたボレーです。残りのテニス人生が何年あるのかわかりませんが、40年分を1年2年で直すことができるのかどうか。これもひとつのチャレンジだと思って取り組んでいこうと思います。



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