幹事クリタのコーカイ日誌2021

[ 前日翌日最新今月 ]

10月20日 ● 総選挙公示。

 いよいよ総選挙が始まりました。今回は菅首相が退陣して岸田首相になったことで、自民党は少し助かりました。あのまま菅首相で選挙に突入していたらさぞかし自民党は不利な戦いを強いられていたことでしょう。もっとも野党としては一気に野党連携の枠組みがまとまりましたし、相手が河野太郎じゃなかっただけ少しは攻めやすいということになるのでしょう。

 野党側は安倍菅一強政権のマイナス面を突破口にしていこうとしていますが、なにせ相手が変わってしまっただけに、岸田首相にかわされてしまう部分も多々あります。アベノミクスの失敗とかコロナ対応の遅れとかはこれから変えていくと言われてしまいますし、モリカケ桜も当事者ではない岸田相手では追及したところでという空気が醸し出されてしまいます。所詮は同じ自民党内での「疑似政権交代」ですし、岸田のバックには安倍麻生がついているのですが、やはり自民党の総裁選は自民党にとっての生命維持装置だなと感じます。

 与党側は野党連携が一番恐れているところなので、ひたすら共産党攻撃に走っています。共産党が閣内に入る政権で良いのか、と連呼をしているようです。これも言いがかりというか、本来的な批判にはなっておらず単に野党連携に悪いイメージを植え付けようとしているだけですが、一定の保守的な浮動票相手には響くと判断されているのでしょう。ただ恐らくあまり効果がないような気がします。それよりも安倍麻生色を極力消して、生まれ変わった自民党という前向きで清新なイメージを訴えた方が新政権への期待感が高まり野党に流れそうな浮動票は獲得できると思います。

 今回の選挙は自民党が議席を減らすでしょうが、与野党が逆転するほどのムーブメントは起きていません。むしろ自民党内での派閥の勢力図が変わるかどうかの方が興味深いです。これまで党内を牛耳ってきた細田派、麻生派が大きく減るようなことが起きて、逆に総裁派閥となった岸田派が数を増やせば、当然岸田政権に対する安倍麻生の影響力が弱まりますから、今後の政策に岸田色を押し出していくことができます。また細田派の中でも安倍系と福田系のどちらが多くなるかも安倍元首相の影響力に響いてくるでしょう。

 個人的には安倍系のウルトラライトな位置からもう少し自民党本流の穏健的な保守の場所まで戻ってくることを期待しています。野党、特に立憲民主党にはあまりにも期待できないのですが、せめて与党の横暴のブレーキくらいにはなれる程度の議席数は確保してもらいたいところです。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」