幹事クリタのコーカイ日誌2021

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10月18日 ● 豊かな老後は掛け算。

 今年還暦になった自分としては最近「定年後」とか「老後」というワードに敏感になっています。また気にして見ているとネットや雑誌に「豊かな老後」を送るためのHOW TO記事が多いことに気づきます。これまで自分があまりピンと来ていなかったので目に入らなかったのですが、いざ定年再雇用となり、老後が身近に迫ってきた当事者になってみると、本当にいろいろな切り口でこの手の記事が提供されているのがわかります。

 豊かな老後のための記事は大別して3方向あります。ひとつは「カネ」。いかに老後の資金を蓄えるか、守るか、殖やすかという話です。切実な問題なのは自分に置き換えて考えればよくわかります。特にサラリーマンはもうこの先は大して稼げません。副業と言われても特に何もできず、投資と言われてもリスクの恐怖の方が先に立ちます。結局使うのを減らしてケチケチと生活していくしかないのかとなります。

 次のテーマは「健康」。これも深刻です。50代から体にガタがきていることは実感していますが、60代になるといよいよ危うくなってきます。膝が痛いとか腰が痛いとかは多くの人が抱えている悩みですし、内臓もボロボロだったりします。元気な人とそうじゃない人の差が大きく広がってくる年頃で、しかも今さら若い頃の行いを悔いても遅かったりするあたりも「カネ」と同じです。

 そして「生き甲斐」。仕事を続けられる自営業や士業はともかく、仕事を取り上げられてしまった勤め人の60代は何を生き甲斐にしていくのかが大きなテーマになっています。それは新たな仕事なのか、趣味なのか、家族なのか、仲間や友人なのかは問いません。とにかく楽しみであり気持ちの支えとなり前向きに生きる目的となるものがなければ心は一気に老け込みます。毎日ぼんやりとテレビを見て過ごすだけの余生にどれだけの人が満足できるのでしょうか。

 「豊かな老後」というのは経済的、肉体的、そして精神的な豊かさを指していて、そのどれが欠けても豊かさの度合いは大きく下がってしまうということです。この3項目の足し算ではなく掛け算のようです。まあ若い頃からそんなことだろうと何となく理解はしていたので今さら焦ってどうこうしようとは思いませんが、数年後から始まる本格的な老後のために最後の仕上げに取り組む時期なんだなと考えています。



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