幹事クリタのコーカイ日誌2021

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8月23日 ● 中田トレードの「三方一両毒」。

 日本ハムの中田翔がチームメイトに暴行事件を働いて無期限出場停止の処分、までは「しょうもない」事件だと思っていました。中田のイメージからも当然起こりそうな話でしたし、中田をきちんと御しきれていない栗山監督の「温情主義」のせいだろうとも感じていました。そもそも栗山監督は自分が贔屓している選手への愛情が濃すぎてチームを弱くしているのではないかと思いますが、まあその話は置いといて、問題はその後の突然の巨人への無償トレードです。

 日本ハムではもうプレーしづらいだろうと言っても、すぐに引き取る球団なんてないと思っていましたが、そこで巨人が手を挙げました。いつもの「なんでも欲しがる」巨人です。無償トレードで獲得したと同時になんと現場復帰で起用です。無期限出場停止処分は日本ハムがトレード成立と同時に取り消してしまいました。ひどい話です。これでは全く処分の体をなしていません。中田は日本ハム選手としての謝罪会見もないままに巨人に入団し、入団会見のついでに謝罪をしたようです。それでは本人が反省する暇もありません。

 このトレードは日本ハムはイメージが悪くしかも高額年俸の中田を厄介払いできてお得、巨人は無償で右の大砲を獲得できてお得、中田本人は今季出場できないところを巨人というブランド球団に移籍できた上に即出場できてお得という「三方一両得」のトレードとなりましたが、それはこの三者だけの話です。野球界という枠組みから見ればコンプライアンスも何もあったもんじゃないというイメージの悪化、巨人は問題児を抱えた上にまた若手中堅が出場機会を奪われ、中田本人は反省することもなくそのままという、みんなが毒を飲んだ「三方一両毒」トレードだと思います。

 少なくとも出場停止処分は取り消さずに、中田本人に暴行事件をしっかり反省させた上で来季から出場ということにすべきだったのではないかと思います。トレードするならその後の話です。今後は問題を起こしたらトレードでチャラにするという事例が球界で頻発するのではないかと危惧してしまいます。世の中、それで済ませていいわけがありません。だったらあの力士も部屋を移籍したり、あの芸能人も事務所を変わったりすれば良いのですから。



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