昨年３月に在宅勤務になってから１年５ヵ月。この間、ほとんどオフィスに出社はしていません。最後に顔を出したのは昨年１２月上旬で、それもフリーデスク化するために荷物を整理に出社しただけでした。それ以来ですから８ヵ月ぶりに今日出社しました。と言っても、今日も会社のオフィスを縮小するために資料の断捨離をしなければならないので、そのために出社しただけで在社時間は１時間強でしたけど。

　８ヵ月ぶりの出社ということは、８ヵ月ぶりの通勤ということになるのですが、断捨離のためだけなので時間帯をずらして10時台の地下鉄に乗りました。ところが８ヵ月前はガラガラで静かだった地下鉄車内が意外に混んでいて密になっている上に、驚いたことに結構その密の状態で喋っている人が多かったのです。僕はドア近くに立っていましたが、すぐ右隣の３人組のサラリーマンと、左前の２人組のサラリーマンがどちらも普通に会話をしているのです。

　さすがにマスクはしていましたが、あの混んだ換気も悪い車内で、40センチくらいの距離で顔を突き合わせて喋るなんて感染対策を考えたら自殺行為です。もう毎日出社しているようなサラリーマンの意識はすっかりコロナ前に戻ってしまったんだろうなと感じました。これだけ長く続くと感覚が麻痺してしまって、すぐ隣にコロナがあることに慣れてしまったようです。

　首都圏では緊急事態宣言を発出しているにも関わらず、感染者数が減るどころか記録更新を続けています。そして愛知県でもまた「まん防」です。もはやこうした「自粛のお願い」だけでは効果が出ないだろうということは誰もが感じています。それでも政治家はほかに手立てがないようで「やってます」アピールのために宣言ばかり繰り返しますが、感染しても入院もできないとなるといよいよピンチです。今のところワクチンだけが頼りですが、ワクチン接種で抗体ができていてもウィルスをばら撒く能力は変わらないので、まだまだ感染者数は増えていくのでしょう。いつまでこんなことが続くのかと思えば、そりゃサラリーマンも麻痺するってもんです。