幹事クリタのコーカイ日誌2021

[ 前日翌日最新今月 ]

7月13日 ● ジョコビッチのゴールデンスラム。

 ウィンブルドンを優勝したジョコビッチ。これで今年の全豪、全仏に続き3タイトル目を獲得して、いよいよ年間グランドスラムに向けて残すは全米のみとなりました。全米は他の3大会に比べて「絶対王者」がおらず、幅広い選手にチャンスがあると思いますが、とは言え5セットマッチでのジョコビッチの圧倒的な強さを考えるとかなりの確率で年間グランドスラム達成の可能性が高いと思います。

 もし年間グランドスラムを達成したら1969年のロッド・レーバー以来となります。半世紀を超えての大記録です。34歳というジョコビッチの年齢を考えたら残されたチャンスは多くありませんから今年を逃したくはないところ。ただ女子では1988年にグラフがオリンピックの金メダルも加えた「ゴールデンスラム」を達成していて、これは男女を通じて唯一の記録。ジョコビッチにも当然チャンスはありますが、果たして東京五輪に参加するかどうかが微妙です。

 ジョコビッチ自身「五分五分」だと言っているのは無観客であることもありますが、チームスタッフも人数が制限されていて全員を連れて東京に来られないからです。さらに言えばオリンピックは3セットマッチだけに他の選手にもジョコビッチに勝てるチャンスは広がります。今年のジョコビッチはグランドスラムでは圧倒的に強いですが、通常の大会では普通のトップクラスの選手に過ぎません。もし金メダルを逃すようなことがあると、その後に控える全米に体調面、精神面である程度の悪影響が残ることも考えられます。

 ジョコビッチが年間グランドスラムに万全を期すならオリンピックはパスした方が良いでしょう。年間グランドスラムだけでも大記録だからです。ただフェデラー、ナダル、マレーは過去に金メダルを獲得していますが、ジョコビッチは取っていません。東京をスルーして3年後のパリとなると、果たしてもう金メダルを取れる力が維持できているかどうか。これが金メダルのラストチャンスであり、ゴールデンスラムへの唯一の機会だとしたら、簡単に辞退とも決められないと思います。開幕まで残りわずかです。ジョコビッチはどういう決断を下すことでしょうか。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」