幹事クリタのコーカイ日誌2021

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7月11日 ● 不人気な王者。

 いまウィンブルドンの男子シングルス決勝が行われています。これを書いている時点でジョコビッチが第1セットをタイブレークで落として、少し面白い展開になってきました。もしジョコビッチが取っていたらそのままストレートでベレッティーニに勝ってしまいそうでしたから。会場の観客もわかっているので、ベレッティーニを応援しています。

 とは言え、相手が誰であれジョコビッチは人気がありません。常にヒールです。フェデラーの人気を100としたら、ナダルは70、ジョコビッチは15くらいしか人気がないと思います。強いがゆえに逆に敵役になりがちということもありますが、フェデラーが無敵だった頃もフェデラーの人気は絶大だったことを考えれば、強いから不人気なわけではなく、やはり人気が出るか出ないかは本人のキャラクター、そしてライバルとの巡り合わせによるところが大きいのでしょう。

 ジョコビッチを見ていると1980年代の最強プレーヤーであったイワン・レンドルを思い出します。強いことは間違いなかったのですが、前期のライバルのマッケンローやコナーズ、後期のライバルだったベッカーやエドバーグに比べて圧倒的な不人気ぶりは気の毒なくらいでした。レンドルもジョコビッチも本人が何かしたわけではないのに、人気のあるライバルを打ち負かしては不人気ぶりが加速していったように思います。

 とは言え、強い敵役がいると盛り上がることは間違いありません。長年のライバルだったフェデラーとナダルは往年の力に陰りが見えますが、代わりにチチパス、ズべレフ、メドベージェフ、ベレッティーニ、シャポバロフ、ルブレフなど次世代がどんどん追い上げてきています。彼らに対する大きな壁となる役割はジョコビッチが果たすはずです。いまのジョコビッチを見ているとあと2年くらいはその強さが揺るがない感じがします。そしてイケメンの若手選手たちを倒せば倒すほど、さらに不人気になってしまうとしたらちょっと不憫です。



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