幹事クリタのコーカイ日誌2021

[ 前日翌日最新今月 ]

7月9日 ● オリンピックはいつでもできる、かも。

 政府は緊急事態宣言下で東京五輪を強行することにしました。都内の会場は無観客にする方針も決めました。全てが後手後手に回っているのに、なぜか「先手先手」だと総理は言っています。もはや彼の言うことも誰も信じていないでしょう。ずっと抑えつけられている飲食店は悲惨です。撤回はしましたが、金融機関から融資制限をして飲食店に圧力をかけるように大臣が言うなどまともな政府の発言ではありません。

 東京五輪は歴史上はじめてパンデミック下で開催される五輪となるわけで、国民の命を賭けた壮大な実験場になってしまいそうです。果たして各国はどれくらい選手団を送り込んでくることでしょうか。テニスのように五輪をそこまで重視しない競技ではトップ選手が続々と欠場を表明しています。東京の感染状況が悪化するにつれ直前でも参加をとりやめる選手や国が増えそうです。

 こんな状況の東京五輪ですが、来年2月にはすぐに北京で冬季五輪が開催されます。恐らくパンデミックは来年冬にはまだ収まってはいないことでしょうが、何より中国の人権侵害に対して抗議の意味でボイコットを呼びかける声が高まっています。欧州議会は中国政府が香港やチベット、新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区などの人権状況を検証することができるように改善したと立証しなければ、政府代表団や外交官の北京五輪出席の招待を拒否してほしいと欧州連合(EU)と加盟国に促す決議案を議決しました。

 日本政府は中国に対しては経済的な依存度が高いこともあり、こうした動きに腰が引けていますし、何より自国の五輪を控えている状況で他国開催の五輪ボイコット運動に加担するわけにはいきません。しかしバイデン米大統領も中国に対しては強硬的な姿勢を示していますし、もしアメリカがボイコットに踏み切れば日本も踏み絵を踏まざるを得なくなります。東京五輪が終了したら、北京五輪ボイコット運動はさらに盛り上がるだろうと思います。

 平昌冬季五輪から3大会連続で東アジアで開催されるオリンピックですが、それはIOCの金権体質が知られるにつれて開催都市に名乗りを上げるところが激減してしまっているからでもあります。五輪開催をありがたがっているのは遅れている地域だけになりつつあります。日本人はオリンピックが大好きなので、こんな状況ならまたすぐに開催できるかも知れません。今回のことでみんな懲りていなければですが。



gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」