幹事クリタのコーカイ日誌2021

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6月16日 ● 小林亜星の残した曲たち。

 小林亜星が亡くなりました。「寺内貫太郎一家」での頑固な父親役、そしてクイズ好きとしては「ヒントでピント」の「16分割の鬼」と呼ばれた勘のいい解答者ぶりが我々世代には懐かしいですが、本業はもちろん作曲家です。代表曲はレコード大賞も受賞した都はるみの「北の宿から」になるのでしょう。ただ歌謡曲のみならずCMソング、アニメソングなどでも数々のヒット作を生み出しています。

 CMソングではレナウン「ワンサカ娘」、日立「日立の樹」、ブリヂストン「どこまでも行こう」、積水ハウス「積水ハウスの歌」、ファミリーマートなど、まさに日本のCM史を彩るような名曲揃いです。アニソンでも「狼少年ケン」「魔法使いサリー」「ひみつのアッコちゃん」「怪物くん」「科学忍者隊ガッチャマン」など我々が子どもの頃の有名なアニソンは大半が小林かと思うほど名作ばかり。

 小林亜星の作曲家としての素晴らしさはとにかくこうした素直でわかりやすくてキャッチーで子どもの心をがっちり掴むようなわかりやすい名曲を量産したことです。彼の曲はとても滑らかで心地が良く、情感にあふれていて素直に気持ちに入ってきます。それがCMソングやアニソンというジャンルに特にぴったりとはまっていたからこそ、半世紀以上にわたって活躍してこられた理由でしょう。

 そして何より彼の曲は息が長い。色褪せず古臭くならずいつまでも輝いています。日立の樹や積水ハウスの歌など、長年にわたりどれほど多くのアーチストによって繰り返し歌われ続けてきたことか。小林亜星が死んでも彼の残した曲はまだまだ現役で生き続けることでしょう。まさにCMソングのクラシック。これぞ天才の為せる業です。ご冥福をお祈りいたします。



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