幹事クリタのコーカイ日誌2021

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6月12日 ● 決勝はジョコビッチvsチチパス。

 全仏テニス男子決勝は第1シードのジョコビッチと第5シードのチチパスの対戦になりました。準決勝がジョコビッチvsナダル、チチパスvsズべレフという片やレジェンド対決、片や次世代エース対決と期待通りの組み合わせになり、果たして誰が勝ち上がるか予想が難しい興味深い対戦だったのですが、決勝もこれまた予想が難しい組み合わせです。

 ジョコビッチとナダルの準決勝は激戦が予想されていました。もしここでお互いの体力を削り合うようなゲームになると決勝にも影響が出るのではないかとも考えられていました。実際に試合は4時間を超えるロングマッチになったのですが、その割には熱戦という印象ではなく、むしろこの2人の対戦にしては凡戦の部類だったのではないかと思いました。お互いに調子がイマイチな感じで、スーパーショットの応酬ではなく、ミスが多く、いかに悪いなりに試合を作るかという駆け引き勝負でジョコビッチがまさっていたように思います。

 対してチチパスとズべレフは若手らしい気持ちの良い真っ向勝負でした。試合はどちらの時間帯になるかでゲームが転び、チチパスが2セットを取った後はズべレフがゾーンに入った感じでタイに追いついて、ファイナルセットの1ゲーム目が勝負を分けた感じです。ここでズべレフが握っていた流れを手放してしまったところからチチパスの勝ちパターンに入った印象でした。

 レジェンド対決に比べて次世代対決の方がショットの質が高く見ていても面白い試合でした。準決勝の状態のまま決勝を戦うのならチチパスが有利に思えます。ただジョコビッチは恐らく決勝になるとまた変身します。チチパスがいくらスーパーショットを連発しても、耐えに耐えてディフェンス力で跳ね返し、いつの間にか流れを引き寄せたら隙を見せずにじわじわと押し切るという戦い方をしそうです。

 3セットマッチのマスターズ1000大会ならチチパスが一気に勢いに乗って勝ってもおかしくありません。しかしやはりグランドスラム、5セットマッチ、しかも赤土という状況ではジョコビッチの経験値と精神力が有利でしょう。個人的にはそろそろ世代交代を果たしてほしいし、チチパスを応援しているのですが。



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