写真を撮ってもあまり見返すことはしません。特に20代の若い頃の写真というのはとにかく恥ずかしいものが多くて、クローゼットの奥にしまいこんであります。デジタル以前のネガからプリントした写真はポケット型のアルバムに入れて整理してあるので、見返すこと自体は簡単なのですが、もう10年以上は出してきた記憶がありませんでした。

　そんな中、会社の同期が今月で退職するので送別会用に若い頃の写真を持っていたら提供してほしいという依頼が幹事役の人から連絡がありました。同じコピーライターとして同じ部に配属された同期で、お互いに結婚して子どもが生まれ家庭ができるまではずっと一緒に仕事も遊びもしていたので、当時の写真なんて山ほどあります。

　10数年ぶりに古いアルバムを引っ張り出してきて入社当時の頃からの写真をずっと見返してみました。今のようにスマホで気軽に写真が撮れる時代ではなかったので、カメラを誰かが持参して撮影した時のものばかりですから、基本的に日常の風景はほとんどありません。全てが何らかのイベントの時のものでした。会社の忘年会や送別会、結婚披露宴やパーティ、もしくはあちらこちらに行った旅行先での写真ばかりです。

　当然そういう時なのではしゃいだ写真がメインです。自分がテンションが上がっている写真というのは本当に気恥ずかしいばかりですが、友人の写真となると話は別です。コスプレしている写真も多く、女装をしていたり芸能人の扮装をしていたりする写真は思わず笑ってしまって、これを送別会用に提供したら受けるだろうなとニヤニヤしてしまいます。本人はイヤかも知れないなぁと思うと、やはりこういう写真は当人が選ぶよりも周りが選ばなければ面白くないことがわかります。

　もちろん僕のアルバムですから僕が一緒に写っている写真がほとんどなので、自分はなるべく恥ずかしくなくて、同期本人もギリギリでセーフと思うだろうものをセレクトしてスキャンして幹事役に送っておきました。受けると良いですけど。