幹事クリタのコーカイ日誌2021

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6月1日 ● 大坂なおみ全仏棄権。

 問題がここまで大きくなってしまうと、もうこうするしかなかったのかなと思います。大坂なおみが全仏を棄権しました。2018年全米以来うつ病を患っているという告白をし、今後しばらく休養をするという声明を出しました。これによって大坂に対する厳しい非難や中傷が収まりそうな流れになったのは良かったですが、今度は全仏テニス協会やウィンブルドンが「大坂をいじめた」などと批判されているようで、それはそれで違うだろうと残念に思います。

 まず大坂が病気だと言うのなら、回復に全力を尽くしてもらいたいと思います。彼女がメンタル的に脆弱そうであることはファンならずとも感じ取っていたことですし、それが彼女のテニスプレーヤーとしての一番の弱点であることも従来から指摘されてきたとおりです。ただうつ病となると、そんな簡単に治る病気ではないですから、今後も復帰に向けては厳しい戦いになりそうな予感がします。

 大坂が今回問題として取り上げた記者会見のあり方についてですが、これは大会主催者のみならず選手たちも揃って「必要」であると断言しています。つまり、少々のレギュレーション変更はあり得ても、大坂が望むような形で変わっていくことはあまり期待できません。時にはコーチもつけずひとりで世界を回ってツアーに参戦しているテニス選手たちのメンタルは、一般人が思うよりはるかにタフです。と言うか、メンタル的にタフであることが基本的条件としてテニス選手には求められています。大坂のメンタルが弱いとすれば、それは彼女個人の弱点とされてしまう可能性が高いと思います。

 そうなると、大坂はもっとメンタルを鍛えるか、もしくはメンタル面をサポートするスタッフをチームに加えていくことが望ましいでしょう。幸い今の大坂にはスタッフを雇う経済的な基盤は十分にありますから、メンタルトレーナーと広報担当の2人くらい雇って、今後は今回のような不用意な内容で反発を招くようなSNSの使い方をしないようにし、十分吟味した内容を適した発信方法で発信していくことが必要だと思います。

 大坂は恐らく7月のウィンブルドンも欠場するでしょうが、9月の全米から復帰する可能性はあります。ただその時に会見についてどうするのか不明ですし、単に自分が苦手な全仏とウィンブルドンをスキップしただけではないかとまた批判されそうな気もします。そうした批判に耐えられるのか、難しいとすれば復帰は相当に前途多難です。テニスの才能はずば抜けたものを持っているだけに、もしもこのまま引退ということになってしまったら本当に残念なので、何とか周りがうまくサポートしてくれないものかと思います。



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