幹事クリタのコーカイ日誌2021

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5月24日 ● テニス雑誌が消えていく。

 月刊テニスマガジンが来月から年4回刊になるそうです。季刊というには発行月が変則で、5月、6月、9月、2月の年4回。テニスファンならピンと来る人も多いでしょうが、グランドスラムに合わせた発行スケジュールです。夏に頑張って冬はお休みするTUBEのような商売、というわけではなく、これまでの技術特集的な内容は全てオンラインマガジンの方に移行していくようです。

 かつては月2回、隔週刊で発行していた時期もあったことを考えるとグランドスラム特集の時しか発行しないというのは寂しい限りですが、まだ一足飛びに廃刊にならなかっただけマシだとも考えられます。なにせ日本にはかつてテニス雑誌が5誌もありました。世界的にも珍しいと言われていましたが、今はテニスマガジン、スマッシュ、テニスクラシックの3誌しか生き残っていません。一時期はこれにテニスジャーナルとT.Tennisがあって、僕は奇特なことに毎月全部買っていた時期がありました。

 テニス雑誌というのはどれでも似たような誌面構成をしていて、サービスやストロークやボレーなどのアマチュアプレーヤーのための技術特集と、グランドスラムを中心にしたトッププレーヤーの動向を伝える記事ページがメインです。ただ技術を紹介するなら紙よりも動画の方がはるかに優れているので、今やYouTube動画を参考にしている愛好家が大半でしょう。テニスマガジンがグランドスラムに絞った年4回刊にするのも必然的な流れです。

 サッカーや野球、バレー、バスケット、陸上など他の競技の専門誌も経営が苦しい状況には変わりはないだろうと思いますが、「見る」よりも「やる」スポーツという特徴が顕著なテニスは特に紙媒体では厳しいということでしょう。僕は長年にわたって愛読してきただけではなく、何回も誌面に名前や写真を載せてもらってきましたし、編集部の人とも顔見知りになったりしたので本当にテニス雑誌が消えていくのは残念ですが、コンテンツとしてのテニスのニーズはまだまだ高いと思うので、紙媒体でなくても頑張って欲しいと願っています。



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