幹事クリタのコーカイ日誌2021

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5月18日 ● 映画『記憶にございません!』。

 三谷幸喜が監督した映画は全て見ています。前作『ギャラクシー街道』は残念ながらスベり気味で不発でしたが、初監督作品の『ラヂオの時間』から『みんなのいえ』『THE 有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』『清須会議』まで全てヒットを放っているイチローを超えるアベレージヒッターだと思っています。その三谷監督の最新作(と言っても2年前ですが)が『記憶にございません!』です。

 作品は当時の安倍内閣に対する皮肉が効いた政治コメディです。三谷作品らしいドタバタ劇、群像劇でありながら風刺もあって、最後には少しほっこりとさせるヒューマンな部分もちゃんと用意してあって、気楽に面白い映画を見たという満足感が得られます。また物語のテンポが良くて、どんどんストーリーが展開していくので途中で飽きたりすることがありません。

 三谷作品の楽しみのひとつに豪華なキャスティングがあります。三谷組と言われるような常連の俳優が多数参加していますが、今回は主演の中井貴一と秘書官の小池栄子が特に頑張っています。草刈正雄も『真田丸』からすっかり三谷組として良い味を出しています。そして三谷組初参加のディーン・フジオカと石田ゆり子も好演。今後は常連の仲間入りしていきそうです。有働由美子とROLLYは最初誰が演じているのかわかりませんでした。

 まあ真面目な人が見たら「茶番」「子ども向け」「リアリティがない」などと感じるだろうなと思いますが、そもそも三谷作品はそういうものだと思って見ているので、それが欠点だとは思いません。また政治状況を強烈に風刺している映画だと期待して見るとハズレです。あくまでも風刺は薬味であって本筋はエンターテインメント作品です。



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