幹事クリタのコーカイ日誌2021

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2月10日 ● イメージするサックス。

 ジャズサックスの先生に習い始めてからすでに1年半が経ちました。これまでとは全然違うジャズの流儀を教えてもらうのはとても新鮮で、知らないことが多くて知的好奇心がむくむくと湧いてきます。ジャズはスイングさえしていればジャズで、あとはアドリブプレイができれば良いのかなと思っていたのですが、そんな単純なものではありませんでした。そりゃそうだ。

 いつもレッスンの時間にたっぷり先生と話をするというか、質問をたくさんしているので、吹いている時間よりも話をしている時間の方が長いことも多いのですが、今日のレッスンでまた有益な話を聞くことができました。特にサックスの基本的なコツのようなことを3つも教えてもらいました。今さらかよって感じはしますが、今まで知らなかったのですから仕方ありません。

 まずひとつ目はフォルテとピアノ、強弱の吹き分け方。どうしてもフォルテだと力いっぱい吹いてボリュームだけ大きいのですが音が歪んで割れてしまうし、逆にピアノは弱弱しい芯のないヘニャっとした音になってしまいます。どうやったら芯のあるピアノが吹けるのかと聞いたら「距離を意識する」ことを教えてもらいました。イメージとしてフォルテなら遠くの方まで音を飛ばそうとするのに対して、ピアノの時はその距離をごく近くに置くのだそうです。息の量やスピードを変えずに、意識するのは距離の長短を変えること。それでフォルテからピアノまで吹き分けていけば、フォルテで歪むこともピアノで芯がなくなることもないそうです。

 実際にやってみるとなるほど、確かにそんな感じがしました。頭の中で音を届かせる距離をイメージするだけでできるのですから、あまり技術的な反復練習はいりません。これできちんと正しく強弱をつけられるなら本当に良いことを聞いたと思います。

 次に脱力をして丹田にだけ力を入れて吹くという話をしたら、その力を入れる部分のコントロールで音の高低を上手に吹けるということを聞きました。高い音を吹く時にはヘソに近い下に、低い音を吹く時には鳩尾に近い高いところに力を入れるポイントを持っていくそうです。その上下をうまくコントロールできると、良い音で高音も低音も吹くことができるという話でした。なんという繊細な話でしょう。しかし、実際にちょっと吹いてみたら確かにその方が高音も低音も吹きやすい気がしました。

 3つ目は口の形、アンブシュアの維持についてですが、長くなってきたのでこれはまたの機会にします。いろいろ話を聞いてヒントをたくさんもらえると上達が早いのはサックスもテニスも一緒ですが、いかにそのヒントを伝わるように巧みに教えてくれるかが指導者の力量です。特に今回のように意識してイメージするだけで上達するようなコツを教えてもらえるのは、練習時間が十分に確保できない社会人にとっては大事。良いヒントをもらえてありがたいです。


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