幹事クリタのコーカイ日誌2020

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12月27日 ● アングルボレーの意味と使い方。

 今日の山本麻友美プロのレッスン会。腰痛なので腰に負担がかかるサービスの練習は厳しいということから、もっとも腰に優しそうなボレーのレッスンにしました。それも力が要らないタッチショットのアングルボレー。まずはフォアのアングルボレー。僕が打つと山本プロから指摘されたのは「もっと薄く」ということ。厚く当ててスイングでアングルに持っていこうとしているので、飛びすぎてアウトするし、角度も甘くなっているということです。

 大事なのは最初からラケットに角度をつけておいて、後は強くグリップを握るだけ。できたら打ちたい方向に足を出して少し体を逃がすこと。そうすると薄い当たりになって、回転もかかるのでより厳しい角度にボールが逃げていくということです。そして狙いは前衛の前。ボレーされると思って前衛がセンターに詰める逆をつくショットだそうです。

 技術的なことはもう言われた通りにできるかどうかなのですが、戦術的に前衛の前というのは目から鱗でした。アングルショットは前衛から遠い方に角度をつけて、後衛を走らせるショットだと思っていましたが、それはポーチのボレー。前衛に立っていてストレートに打たれたら、バカのひとつ覚えでセンターにばかりボレーしても拾われるので、その逆を突くことによって、次はセンターへのボレーも決まるようになるという戦術は、二手先三手先を読んだショットの選択です。

 もっと言えば、後衛のストレートアタックに対して瞬時にセンターをケアできる優れた前衛がいてこその戦術であって、レベルが低いボンヤリした前衛ならセンターは空いたままなのでアングルボレーは必要ありません。レベルが高いダブルスをするなら、そういうショットのバリエーションが必要になるということですから、やはりプロは教えてくれることが違います。

 その後は逆サイドでバック側のストレートに打たれた時に、基本となるセンターへのボレーとともに、フォアと同じように相手前衛の逆を突くバックのアングルボレーと、さらに相手後衛がセンターケアに動いた時の逆を突くストレートへのボレーも練習しました。プロによればその3つのコースを打ち分けられたら怖いものはないということでした。

 単純にボレーの技術的な練習をするだけではなく、どういうシチュエーションで、どこに打つとより有効かを考えて、そのためにどういうショットが必要かを判断してそのための練習をする方が、技術を習得する上でも納得度が高くやる気も出ます。逆に言えば、目的もはっきり示さずにやみくもにただやらせる指導がいかに効率が悪いかということです。正しく指導できるコーチって本当に大事です。


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