幹事クリタのコーカイ日誌2020

[ 前日翌日最新今月 ]

12月14日 ● 胸毛の価値の大暴落。

 ショーン・コネリーが亡くなってちょっと時間が経ってしまいました。我々の世代が映画館に行くようになった頃には007はすでにロジャー・ムーアに変わってはいたのですが、ショーン・コネリーも「胸毛の007スター」として認識していました。ショーン・コネリーと言えば「胸毛」。今回亡くなった時にこのことに触れているメディアはほとんどなかったように思えるのが残念です。

 アラフォーの女性に「昔は胸毛はアピールポイントでカッコいい男性の象徴だったんだよ」と言ったら信じられないという顔をしていました。今は胸毛なんて「気持ち悪い」と言われて、胸毛どころか脛毛も髭すらも脱毛してしまう世の中です。胸毛がカッコいいなんて言われても信じがたいのは無理からぬことかも知れません。

 僕たちが小学生の頃のスターでありヒーローであり「モテ男」の代表はショーン・コネリー、加山雄三、長嶋茂雄。共通点はふさふさの胸毛でした。それは男らしさの象徴であり、力強くセクシーという記号でした。「毛が生えていない」のは子どもっぽいことであり、いつまでも腋毛が生えてこない中学生は水泳の授業の時間にバカにされたものです。

 だからいつの間にか日本では「ムダ毛」と呼ばれて男性も体毛を処理することを女性から求められるようになったことは、本当にコペルニクス的な価値観の逆転でした。いつの間にか男性という性のアピールが嫌われ、男性ではなく「男の子」であることを女性たちが求めるようになったのです。ジャニーズやK-POPのアイドルたちは本来の年齢とはかけ離れた「少年らしさ」を要求されていますが、それがアイドルだけではなく一般男性にも波及してしまいました。

 僕は中学生になって胸毛が生えたらカッコいいし、きっと女の子にモテるんだろうなと思っていたのですが、チロチロとしか生えてこずにガッカリしました。今となってはチロチロで済んで良かったようです。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」