若い頃は忘年会も随分と数をこなしました。静かに家に引きこもっていたいタイプなので、元来そういう宴席はそれほど好きではなかったのですが、バブル期なんて毎日のようにパーティがあって誘われるのです。仕方なくドレスアップしてビンゴ大会やって２次会でカラオケで騒いで３次会でグダグダ話した後にタクシー拾うにも空車がつかまらないので小一時間も歩く羽目になって、という毎日を過ごしていた時期もありました。

　30代後半になって落ち着いてきてからは、忘年会も整理するようになって、義理でどうしても出なくてはならないものと、自分で企画したものだけにしました。それでも年末数回はなんだかんだで参加することになります。50代になるといよいよ図々しくなって義理も平気で欠くようになり、最近では会社1回、テニスサークル1回の2回ペースにまで落ち着いてきました。体も楽だし金もかかんないしでちょうど良かったです。

　そしてとうとう今年はコロナのせいで忘年会ゼロとなりそうです。会社関係は間違いなくありませんし、自分が幹事をするテニスサークルの忘年会も残念ながら開催する勇気はとてもありません。政府が言うように「静かなマスク会食」をしたところでやはりリスクはありますし、そもそもそんな忘年会が楽しいのかどうか。夜の街に出かけていくだけでも心配です。

　今年は多くの企業でも忘年会は中止でしょうが、さて来冬はどうなることでしょう？もし来年もまだコロナが収まっておらず２年続けて忘年会ができなかったら、「なんだ、忘年会なんてやらなくても良いじゃん」となって、日本の忘年会文化も萎んでしまうかも知れません。特に会社の忘年会なんて誰が嬉しくてやっているんだかと思いますから、コロナをきっかけにいっそ全廃しても良いんじゃないでしょうか。