幹事クリタのコーカイ日誌2020

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11月17日 ● ドルチェ&ガッバーナとポルシェ。

 紅白歌合戦に瑛人が初出場します。歌うのは当然「香水」でしょう。今年を代表する一曲といっていい人気でした。紅白が決まった時から話題になったのは歌詞の中にある「ドルチェ&ガッバーナ」をそのまま歌えるのか、ということでした。広告にあたると判断されるとNHKの規約では歌詞を変更する必要があります。しかし「香水」においてはここを変えたら台無しです。

 実はすでに「香水」はNHKでは歌われていて、そこでちゃんと「ドルチェ&ガッバーナ」とそのまま変更されずにオリジナルのままでした。これは僕も見ていたのですが、「ああ、そのまま歌ってもいいんだ」と思ったのを覚えています。歌ったのは「おげんさん」こと星野源でしたけどね。なので今回の紅白でもオリジナルのまま歌うことになるでしょう。

 こういう話題になるのも前例があるからで、1978年山口百恵が「プレイバックpart2」を紅白歌合戦のトリで歌った時、歌詞の中の「真っ赤なポルシェ」を「真っ赤なクルマ」と変更して歌った事件があったから、ということになっています。これは有名な話ですが、実は都市伝説化していて、実際にはオリジナル通りに「ポルシェ」と歌いました。もちろん僕も当時見ていました。

 ではなぜそれが言い替えさせられたと伝わっているかというと、それ以前のNHKでの出演時に実際に「クルマ」に変更して歌ったことがあるからです。番組は覚えていませんが、百恵ファンの僕はもちろんそれも見ていました。それが混同されて、山口百恵は紅白で「ポルシェ」と歌わせてもらえなかった、という伝説になってしまったのでしょう。人間の記憶というのは実際にはかなりいい加減なもので、きちんと記録に残しておかないと適当に都合の良いように改ざんされてしまいます。

 山口百恵自身が伝説になっているので、こういう付随した伝説もできあがってしまうのでしょう。百恵ファンとしてはある種の誇らしい気持ちもありますが、やはり正しい情報はきちんと伝わってほしいと思います。ちなみにさらに昔の1973年の紅白出場を打診されたかぐや姫が「神田川」の「クレパス」を「クレヨン」に変えてくれと言われて紅白出場を蹴ったという話は本当らしいです。


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