幹事クリタのコーカイ日誌2020

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10月31日 ● 同門対決の全日本テニス選手権。

 テニス好きの間でもほとんど話題になっていない全日本テニス選手権が開催されています。世界ランキングとは関係ない大会ですが、「全日本」とつく歴史と権威がある大会で男子シングルスの優勝者には天皇杯が贈られます。もっとも錦織圭や大坂なおみが出場するわけではなく、それどころか世界ランキングでTOP100に入るような選手も滅多に参加しません。伊達公子や杉山愛が出場していた頃に比べると近年はドメスティックな大会になったと言っていいでしょう。

 ただ今年の女子シングルスの第1シードは世界ランキング71位の日比野菜緒。大坂に次ぐ日本のナンバー2であり、いつもなら全日本に出るようなランキングの選手ではないのですが、今年はコロナの影響で女子のツアー大会が休止していて海外にもなかなか遠征できないので、久しぶりに全日本に出場しています。

 すでに大会は準決勝が終わりいよいよ明日の決勝を残すのみ。第1シードの日比野は順当に決勝に勝ち上がりました。決勝の対戦相手は日本ランキング17位の秋田史帆です。そして日比野と秋田はともに愛知県一宮市出身で同じテニスクラブにジュニアの頃に在籍していました。年齢は秋田が5歳年上ですからもちろん重なっています。地元の選手だけに僕も小学生の頃からこの2人の名前は知っていましたし、うちのテニスサークルのメンバーが小学生時代の秋田とシングルスの大会で対戦したこともありました。

 日比野にとっては秋田は憧れの先輩であり、目標だったことでしょう。その相手と全日本の決勝で対戦できるのは喜びであり楽しみだろうと思います。秋田はどんな気持ちでしょうか。秋田は昨年も全日本の決勝に進出しながら敗れていて、今年こそ優勝して全日本チャンピオンの称号を得たいと思っているはずですが、例年なら出てこないランキングの後輩日比野に悲願の優勝を阻まれそうな展開になってしまいました。複雑な心境かも知れません。

 心情的には判官びいきで秋田に肩入れしたいところもありますが、世界ツアーを主戦場にしている日比野が秋田に負けるようでは困ります。まったく部外者の僕ですらそう思うのですから、両者と関係が深いテニスクラブ関係者は同門対決に嬉しい反面、さぞかし応援しにくいことだろうと思います。


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