幹事クリタのコーカイ日誌2020

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10月3日 ● 日本学術会議の任命拒否。

 日本学術会議が推薦した新会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題。僕も特に学術会議に興味や関心があったわけではありませんが、いろいろ読んでいると要は政府に批判的な人文学の学者を任命拒否したということで、人事面から組織を締め上げて政権批判をさせないようにするという安倍政権時代から続く手法を官僚から学者の世界にまで広げようとしているようです。なにせ政府は任命拒否の理由説明を拒んでいるのですから、そう思われても仕方ありません。

 で、当然こういう強権的なことをすればイメージは悪いですから、学者はもちろんマスコミからも政府は叩かれます。「学者の国会」と呼ばれている日本学術会議自体も実はそれほど立派な組織なのか、いろいろと批判はあるようですが、黒川検事長の時と同じで事の真相はどうあれ、政府はまたつまらない政権批判の火種をわざわざ自らおこしたようにしか思えません。安倍政権を継承した菅政権だけにやり口が同じなのでしょうが、こういうところが稚拙というか腹の内が見え見えというか、もう少し政治家ならうまくやれないものなのかと思います。

 杉田議員の「女性は嘘を吐く」発言を巡るゴタゴタも同じです。彼女はこれまでもこうした失言を繰り返してきました。明らかに議員としての資質や適性を欠いていると思います。いかにも発言が浅慮かつ軽率で一部のコアな支持者に向けての「受け狙い」で喋ってはトラブルになっているとしか思えません。自民党はいま議席がひとつやふたつ減ったところで全然構わないくらいの大政党なのですから、こういうトラブルの元になるような議員はリスクとしてさっさと処分してしまえば良いのに、なぜグズグズと守っているのか理解できません。

 結局のところ野党が頼りないから、それに応じて自民党もダラダラに緩んでいるということなのでしょう。深く考えずに適当にトラブルに対応していたところで、選挙になれば自民党が勝利し続けるのですから、そりゃあポーズだけでもちゃんとするということすらサボってしまうわけです。

 こうした緊張感がない政権運営が長らく続いていて、政府というよりは政治全体に対するイメージダウンがどんどん積み重なっています。「政権交代可能な二大政党制」が実現しないと、政治の劣化は進むばかりなのでしょうか?それともそういうレベルの話ではなく、退潮し続けている日本という国のあり様が政治にも反映しているのかも知れません。


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