幹事クリタのコーカイ日誌2020

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9月30日 ● 大野雄大はFAするのか。

 中日のエース大野雄大がまた完封勝利を収めました。これで今季なんと8完投4完封。115奪三振も含めて巨人のエース菅野を上回っています。先発完投というのがすっかり時代遅れになった感があった最近のプロ野球ですが、大野は古き良き昭和の大投手たちのように毎試合完投を目指して投げています。リリーフ投手陣を休ませていることを考えると勝利数以上にチームへの貢献度は高いと思います。

 今季は菅野が開幕から12連勝中ということで話題になっていますが、大野の成績も菅野に負けず劣らず素晴らしいものです。勝利数こそ菅野12勝に対し大野7勝と大きく負けていますが、防御率は菅野1.76、大野2.18とかなり近づいてきています。投球回は大野111回2/3、菅野は108回と僅差で大野が上回り、先ほど書いたように完封、完投、奪三振でも大野の方が上。勝利数の差は巨人と中日のチーム力の差だとも考えられるので、菅野と遜色ない好成績です。

 このままシーズンが終われば最多勝と勝率、防御率で菅野、投球回、奪三振、完封、完投で大野ということになります。沢村賞は「巨人」ブランドの菅野が獲得することでしょう。もし防御率で大野が菅野を超えてタイトルを取るようなことがあると微妙ですが、ベストナイン、新人王やゴールデングラブ賞などもそうですが、こうした賞では目立つ巨人の選手が圧倒的に有利なので大野は厳しいだろうと思います。

 問題はそういう不利な地方球団、貧乏球団の中日に属していることに大野がどう思っているかです。今年大野はFA権を取得しました。巨人、阪神が大野を獲得にいくとすでに噂になっています。今の年俸の倍以上の条件を出された時に大野がどう動くか。中日はずっと「マネーゲームには参加しない」と言って有力な外国人選手の流出を食い止められずにきています。幸い大島や平田はまだ中日にとどまっていますが、彼らとて弱いのに大した補強もせず長年優勝争いには無縁なBクラスの中日でモチベーションを保つのは大変でしょう。

 大野は入団時にドラフト1位で指名してくれた中日への恩義を感じているということですが、情だけで残留をしてくれるかどうかはわかりません。大エースに出ていかれたら、たださえ弱小球団なのに来季はどうなってしまうことやら。貧乏は辛いです。


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