幹事クリタのコーカイ日誌2020

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9月14日 ● 全米でティエムが新王者に。

 全米男子シングルス決勝はティエムがズべレフを大逆転で下して初優勝しました。まあジョコビッチが失格になった時点で誰が優勝しても初優勝だったのですが、第2シードでもっともランキングが上でグランドスラムでの実績もあるティエムが優勝したのは妥当なところでした。準優勝のズべレフや準決勝でティエムに敗れたメドベージェフも含めて、3強がいなければこのあたりの選手たちが男子テニスの中心になっていくということです。

 ただこのまま時代が変わるのかと言えば、まだまだという気がします。年齢的にはとっくに世代交代をしていいはずの3強と、現在上位にいる若手から中堅の選手たちを比べた場合、ショットの質やパフォーマンスで劣るところはないと思います。ただ勝負強さというか、ここぞで決してミスをしない、決めるべきところはきっちりと決めてくるメンタルの強さみたいなもので、まだまだ差がありそうです。

 決勝戦でも欧米のマスコミは凡戦だと批判しているようですが、確かに3強の試合のような天上界の神々のような対決ではありませんでした。お互いに緊張もあったのでしょうが、決めきれない、勝ちきれないという人間臭い試合でした。しかしそれを凡戦と呼んでしまうのは、我々が長年見続けてきた「生けるレジェンド」たちの試合で目が肥えすぎてしまったせいだろうと思います。

 これで近づく全仏オープンがさらに楽しみになってきました。クレーの絶対王者ナダル、そして今回失格でより一層燃えているであろうジョコビッチの2強に対してティエムを筆頭にした世代交代を迫る一群がどう立ち向かっていくのか。そして錦織はこの狭間でどこまで活躍できるのか。全米よりも日本では見やすい時間帯になる全仏はたっぷり観戦しようと思います。


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