幹事クリタのコーカイ日誌2020

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8月18日 ● 菅野の3完封。

 巨人のエース菅野智之が今日の阪神戦で完封勝利。これで開幕から9試合登板で8連勝、しかも3回目の完封勝利です。これは今季のセ・パ両リーグの投手を見ても傑出した成績です。なにせ完封勝利自体がいまどきは珍しく、菅野以外にヤクルト小川、広島森下、楽天涌井、ソフトバンク石川、ロッテ種市が各1度ずつ。完投も複数回は他に中日大野3、広島大瀬良2のみ。菅野は防御率も1.51と抜きんでていて、まさに巨人にとどまらず今の日本プロ野球で最高の投手でしょう。

 現代のプロ野球においては先発投手は6回3失点で投げればクオリティスタートと誉められ責任完了です。完封勝利なんて完全に「オーバークオリティ」、そこまで求められていません。先発が6回まで投げ切り、後は救援投手陣が1人ずつ1イニングを抑えていけば良いというスタイル。ところが今季のプロ野球はこの救援投手陣が乱調で昨年よりもかなり打ち込まれています。

 恐らく考えられる理由はコロナによる過密日程の影響でしょう。先発投手は基本的に中6日とこれまで通りの登板スケジュールで守られています(巨人は中5日にするということですが)。しかし救援投手は毎週6連戦の過密日程で休みが少なくなり登板過多、疲れがたまって打ち込まれているのではないかと考えられます。

 そもそも3人もの救援投手を使えば1人くらいは不調の投手がいてもおかしくはありません。7回や8回に出てくる中継ぎ投手よりも先発のエースの方が明らかにもともとの力は上なのですから、余力を残して投げ終えたエースの後に出てきたら相手打線からしたら打ちやすくなったと思うもの。少しでも連投の疲れがあったりして調子が落ちていたら打ちこまれるのも無理からぬ話です。

 菅野と並ぶ3完投の中日大野もそうですが、どちらのチームも後ろの救援投手があてにならないのですから、エースはなるべく長いイニングを投げた方が安心です。もちろん実力的にそこまでの投手ではないのなら目先を変えた継投の方が良いでしょうが、エースクラスは昭和の野球のように先発完投型を目指した方が結果として勝てる確率が高くなるのではないかと思います。何でもメジャーリーグの真似をすれば良いってもんでもないでしょう。そもそもメジャーの先発は中4日ですから日本とは違います。日本のエースは完投を目指せ、です。


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