昨夜からまた孫が泊りにきました。今回は僕がお風呂に入れる係を請け負いました。泣くだろうと思ったら案の定泣きましたが、それでも湯は気持ちが良いのか、しばらく湯船に浸かっているとホワホワとした表情になります。そしてまた思い出したように泣いています。まあ初めての祖父との入浴はこんなものでしょう。

　四半世紀ほど前に息子や娘とお風呂に入っていた頃を思い出しました。あの頃は僕が子どもたちの入浴係だったので、いつも3人で入っていてはいろいろ話をしたり遊んだり。楽しい時間でした。子どもたちが赤ん坊の頃から小学生の高学年になるまでは一緒に入っていたような気がします。

　31年前に息子が生まれてから本当に夜は飲みに行かずに早く帰るようにしていました。当時はまだ子どもを風呂に入れるからと言って飲みの誘いを断る父親は珍しく、そういう点では「イクメン」の走りというほどではありませんが「フロメン」ではありました。

　またフロメンするために飲みに行かなくなってから、飲むための時間とお金を趣味に使えるようになったことで、僕の生活パターンがガラッと変わり、もっと言えば人生そのものが変わったと思います。あのまま子どもを風呂に入れずに飲み歩いていたら、これほど趣味が広がることはなかったろうし、健康ももっと害していただろうと思います。

　どちらの人生が良いかは人それぞれですから、誰にもフロメンを勧めるわけではありませんが、毎晩飲んでる時間がもったいないかなと感じている人がいたら、スパッとやめてみると新しい景色が広がるかも知れませんよ、くらいは言ってもいいかも。それに孫とお風呂に入る楽しみも、子どもたちと一緒に入っていたからこそです。乳幼児の入浴はそれなりに慣れが必要ですから。まあ今どきの父親は我々の時代とは違いますから、みんなイクメンぶりを発揮しているのかも知れませんが。