幹事クリタのコーカイ日誌2020

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7月22日 ● 藤井棋聖の息抜き。

 藤井棋聖が報道ステーションの富川アナにインタビューされた時に「息抜きは?」と聞かれて「将棋観戦と詰将棋」と答えて驚かれていました。四六時中将棋のことばかり考えているのだから、息抜きは将棋から離れるものだと思うのが凡人で、やはり将棋の申し子は発想が違います。対局と観戦や詰将棋は藤井棋聖にとっては頭の使う場所が異なるのかも知れません。もしくは藤井棋聖にとっては将棋は「仕事」ではないのかも。大好きなことをしているのですから、普通の人の「息抜き」とは元来意味合いが違うということも考えられます。

 僕は当然凡人ですから仕事の息抜きは必要です。と言うか、息抜きばかりしています。じゃないと40年近くもサラリーマンなんてやってられません。ただもし仮に大好きな息抜きのテニスをプロプレーヤーとして仕事にしていたら、息抜きは「テニス観戦と壁打ち」と言えるかどうか。まあテニスの試合を見るのはもしかしたら息抜きになるのかも知れませんが、壁打ちは無理でしょうね。あれは練習ですから。そもそもテニスで詰将棋に相当するものが思い当たりません。

 だいたいテニス愛好家は意外とプロの試合に興味のない人が多くいます。これは日本独特なのか、海外でもそういう傾向があるのかわかりませんが、少なくとも日本ではテニスは「するもの」であって「見るもの」ではないとする人がたくさんいて、だからテニス中継は少ないしプロのツアー大会も多くありません。野球やサッカーは「する」人より「見る」人が圧倒的に多いですし、ゴルフだって「する」人は大抵「見る」人です。

 テニスをする人がプロの試合を「見ない」理由のひとつには、する人はダブルスオンリーなのに、プロの試合はシングルスが中心だということがあるのかも知れません。ダブルスとシングルスは同じテニスですが、かなり違う競技です。日本の愛好家は特にダブルス中心なので、あまりシングルス中心のプロの試合に興味が湧かない人が多いのかもという仮説は考えられます。

 まあだからと言ってシングルス中心にツアーを回っているプロプレーヤーが息抜きにダブルスの試合を見るかどうかはちょっと疑問ですし、そもそもテニスプレーヤーも息抜きはテニスではなくサッカーだったりゴルフだったり音楽や映画だったり家族と過ごすことだったりだろうと思います。そう考えるとやはり藤井棋聖は「さすが天才少年は違う」と無理に納得するしかありません。


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