幹事クリタのコーカイ日誌2020

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6月19日 ● 安倍首相は逃げ切れるのか。

 予想通りに国会閉会に合わせて河井前法相夫妻が逮捕されました。これでいよいよ安倍首相は瀬戸際に追い込まれたかと考えるのは、どうやらまだ底が浅い見方のような気がします。本来なら首相と親密で、法相だった人物が夫妻で揃って買収容疑で逮捕されたとなると、内閣総辞職が当然の案件なのですが、そこは「最長不倒」記録を更新し続ける安倍首相です。こんなことがあっても責任を取るつもりなどさらさら感じられません。

 どんなに殴られようと「負けた」と認めない限りは負けじゃないと言い張る恐るべきメンタルの強さ。喧嘩相手だったら本当に嫌な奴です。しかも河井夫妻逮捕のみならず、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の事実上の白紙化、さらにあれほど揉めた検察庁法改正案の廃案と、矢継ぎ早に方向転換しています。これまでなら決して局地戦でも撤退しなかったのに、いったいどうしてしまったことか。弱気になったと見るべきなのか、戦い方を変えたのか。

 もし戦術変更だとしたらしたたかです。野党からの攻撃をかわすために不良債権を処分しているというか、まとめて損切りしている感じです。河井夫妻逮捕で終わらせて安倍首相本人まで追及が及ばなければ「しっぽ切り」完了の上に、検察と官邸が癒着している疑惑の矛先もかわせます。イージス・アショアについてもトランプに武器の爆買いを約束したものの、再選が危ういと見て少しずつキャンセルしていく作戦なのかも。不良少年が捨て犬を拾うと好感度が上がるように、少し良い行いをすることでダダ下がりの支持率の下げ止まりを狙っている感じです。

 とは言え、まだまだ前途は厳しいことに変わりはありません。何と言ってもコロナが本当に収束してくれるかどうか。東京ではじわじわと感染が広がっています。対策の遅れを指摘され続けている安倍首相としては何とか収束宣言をして経済復興に力を注ぎたいところです。そしてそれと密接に連動するわけですが、東京五輪を開催できるのかどうか。「反安倍」のシンボルと化しつつある東京五輪中止の要求ですから、さすがにこれだけは屈するわけにはいかないことでしょう。逃げ切れるのか、ダウンか。見栄も外聞もなく逃げる人は簡単には倒れないですから。


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