毎日新聞の世論調査で、新型コロナウイルス問題への対応で「最も評価している政治家」というのが先日発表されましたが、なんと驚いたことに大阪府の吉村洋文知事がトップ。２位に入ったのが東京都の小池百合子知事、さらに3位には安倍晋三首相。まったく納得できないというか、思わず「逆だろ！」と突っ込みを入れたくなるような結果でした。

　３位のダメさ加減は言わずもがなですが、1位と2位も初期対応が遅れて感染爆発を引き起こした自治体のトップです。これで対応が評価されるというのは、マッチポンプぶりが評価されているようなものです。しかもどちらの知事も頻繁にテレビに出てコメントをしていますが、敢えて国と喧嘩して喝采を浴びているだけ。特に小池知事は東京五輪やりたさに初動が遅れて感染を広げた戦犯なのに、それを知らん顔していられる神経の太さはさすがとしか言いようがありません。

　9位に政治家ではない橋下徹が入っていることからもわかるように、政治家の施策をきちんと評価したわけではなく、テレビに出ている有名人の人気ランキングみたいなものなので、世論調査なんてそんなものだと言ってしまえばそれまでですが、それにしても騙されやすいにもほどがあります。そんなに自分たちの首を絞めたいのかと思うしかありません。大阪の医療体制を危うくした張本人が橋下であり維新でしょう。

　このTOP10には出てきていませんが、よくやっている知事は仁坂吉伸和歌山県知事と大村秀章愛知県知事だと思います。それからランキングでも4位に入った鈴木直道北海道知事は最初にコロナ対策の筋道をつけた政治家として評価しても良いでしょう。地元なのでよくわかりますが、大村知事は国に先駆けて次々と的確な施策を打ち出しています。頭も良いし度胸もあるし、ないのは人気だけというのが大村知事です。僕も好きかと言われると決して好きではないのですが、でも今のコロナ禍への対応を任せられるとは思っています。

　それと河村たかし名古屋市長が今回大村知事とちゃんと息を合わせているのが意外でした。何かと大村に食ってかかってパフォーマンスを繰り広げるのが常の河村なのに、そういう余計なことをせずにコロナ対応を粛々とやっています。しかも表に出るのは大村に任せて自分は後ろにいるのも河村らしからぬ態度です。今回に限っては河村市長も誉めておこうと思います。