幹事クリタのコーカイ日誌2020

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5月2日 ● 国民の自己防衛頼み。

 「家貧しくして孝子顕る」という言葉があります。家が貧しいと子どもが親を助けようと頑張って働くようになる、ということです。僕も家が貧しかったので、高校も大学も国公立だったにも関わらず奨学金をもらって通いました。大学入学以降は親に一銭たりとも金銭的な負担をかけていません。だからと言って別に「孝子」だったわけではなく、自分の身を守るためには仕方なくそうしただけです。いわば「自己防衛」でした。

 いま日本のコロナ対策も国民による「自己防衛」で成り立っているように感じます。安倍政権は外出をやめろ、営業をやめろ、学校に行くなと口だけ出しますが、なかなか金を出さないからです。国が「貧しい」のかどうかはわかりませんが、国が金を出さないからと言って国民はじっと死ぬのを待つわけにもいきません。感染を広げないようにテレワークを進め、マスクが足りなければ裁縫して自分でマスクを作り、オンラインで授業をできるようにし、店に集客できなくても商売ができるようなやり方をあれこれ考えています。親の無能さとケチさに仕方なく子どもが自分たちで何とかしようとしているのです。

 「日本人は頑張っていてすごい」と誉める人もいますが、それを子が親孝行だと語って済ますべきではありません。本来親がすべきことをきちんとすれば、子どもは余計な苦労をしなくても済むのです。親が金さえ出してくれたら僕は大学でテニス部に入りたかったのですが、アルバイトして学費を稼がなければならなかったので諦めました。子どもは親を選べませんが、国民は政府を選べます。しないで済む苦労をしたくなかったら、ちゃんと選挙に行きましょう。


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