幹事クリタのコーカイ日誌2020

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4月3日 ● アベノマスク。

 てっきりエイプリルフールのネタだと思った「アベノマスク」。全家庭に布マスクを2枚配ります、って、胸を張られても。どうやらジョークじゃなかったらしいですが、そのために余計な手間と数十億円だかそれ以上の金をかけるくらいなら、もっとやるべきことが他にいくらでもあるでしょう。その金で足りない人工呼吸器を買うなり、軽症の感染者を隔離する施設を借り上げたりして欲しいものです。

 この「アベノマスク」はどうやら首相補佐官のアイデアに安倍首相が乗っかったらしいですが、コロナ対応で官邸のやることなすこと頓珍漢なのは、このコンビのせいであることは容易に推測がつきます。ちゃんとしたブレーンがおらず、専門家の意見も聞かないで暴走して、素人考えの珍アイデアが連発されているのでしょう。コロナ対応でリーダーシップを発揮している各国のトップのスピーチを見るにつけ、つくづく情けない気持ちになります。

 で、マスクで各方面から批判を受けたからか、今度は各家庭に30万円の現金給付を言い出しました。1人10万円と言っていたのに、いきなり世帯で30万円になった意味がよくわかりませんが、まあそこは曲げてよしとしましょう。本当は子どもが多い家庭をより支援する方が良いのですが。ただ一律に全家庭対象ではなく、所得・収入が大幅に減った家庭だけが対象で、申告制とするということらしく、それではまた時間がかかってしまいます。何より大事なのはスピード感だというのに、どうして余計な手間暇ばかりかけたがるのでしょう。

 これから施策をまとめて、体制を整えて、各家庭に申告させて、それを受理して審査して、決定した家庭に順次給付をしていたら、手元に30万円が届く頃には夏が過ぎてしまいます。フリーランスや非正規雇用の人たちが主たる対象なら、収入が途絶えたままでそんなに長期間は耐えられません。30万円でなくてもいいから、まずは目先の10万円を今月のうちに小切手で郵送するなり、各自治体の役所で現金で受け取れれるようにした方が良いです。

 そもそも所得の大幅な減少と言っても、サラリーマンと違ってフリーランスなんて月ごとの収入は大きく上下するものです。ゼロの月もあれば100万円以上の月もあるかも知れません。どうやってそれで「大幅な減少」を証明できるのでしょうか。申告を受理する職員もすでにかなり疲弊していると思われるのに、また申告のために役所に行列を作って並ばせて感染を広げたいのでしょうか。ごく普通に欧米各国と同じように国民一律に、マスクではなく現金給付がなぜできないのか不思議です。


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