幹事クリタのコーカイ日誌2020

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3月22日 ● 朝乃山大関昇進確定。

 無観客で興行をおこなった大相撲春場所は白鵬が鶴竜との横綱相星決戦を制して44回目の優勝を飾りました。ここぞでの強さは35歳になっても変わっていませんが、いつまでも白鵬が優勝していること自体が大相撲の長きにわたる停滞感を強く印象付けたという感もあります。

 そして期待される次世代を担う力士として朝乃山が大関昇進を確定的にさせたようです。大関昇進には直近3場所で33勝という目安がありますが、朝乃山は32勝止まりでした。通常なら昇進を見送られそうなところですが、今は事情が事情です。ピークを過ぎた高齢の横綱2人の下には、若いけれども調子の波が激しい大関貴景勝ひとりだけ。その貴景勝は千秋楽に朝乃山に敗れて負け越し、来場所はカド番になってしまいました。

 ここで朝乃山の昇進を見送っていると、貴景勝次第では大関がゼロになるというピンチも想定されます。是が非でも朝乃山をこの機会に大関にしておきたいというのが協会の本音でしょう。横綱戦では勝てなかったものの鶴竜とはほぼ互角でしたし、貴景勝には勝ったのですから、大関に相応しい相撲内容だったという言い訳もできます。

 こういうところは会社での出世と同じです。たまたまポストが空いてしまったとか、詰まっているとかで、実力とは関係なくすんなり出世する人もいれば、逆に出世できずに終わってしまう場合もあります。会社に比べればはるかに実力主義な分だけ大相撲はかなりマシだろうと思います。もっとも会社の場合は出世がイコール幸せとは限りませんから、またややこしいのですが。

 いずれにしても朝乃山の大関昇進に反対する人はあまりいないことでしょう。相撲を見ていれば実力も将来性も十分だとわかります。今後はこれに刺激を受けてもっと若い力士がどんどん昇進していってほしいものです。


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