幹事クリタのコーカイ日誌2020

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3月6日 ● 感染者数より死亡者数。

 安倍首相がイベントの中止、学校の全国一斉休校に続き、今度は中韓両国からの入国制限を言い出しました。ここにきて矢継ぎ早に動いているようですが、誰しも感じているように「遅すぎる」と思います。特に中国からの入国制限なんて2か月以上遅いと思います。今さら「水際」とか言ってるのはトンチンカン過ぎます。とっくに国内感染のフェーズに入っているし、そもそも中国からの旅行客なんて全然見かけなくなっています。

 こんなに遅れて安倍首相が入国制限に踏み切ったのはもちろん習近平訪日がなくなったから。それまでは中国側に気を遣っていましたが、中止となったからには遅いけれども形だけでもやっておこうかということでしょう。これもまた「政治判断」であって専門家の意見を聞いたわけではないようですが、安倍支持者はとにかく中韓が嫌いですから遅すぎる決定でも歓迎はしていることでしょう。

 ただ安倍首相の対応は後手後手に回っていますが、日本の医療現場は優秀だと思います。検査数そのものが少ないから感染者数が少なくなっているという指摘はその通りでしょう。ただ死亡者数も日本は感染者数に比例して少ないのです。3月6日現在、世界の感染者数9万7510人、死亡者数3345人。うち中国本土で感染者数8万409人で死亡者数3012人。中国本土の致死率は3.7%です。

 そしてそれ以外の国、地域では韓国(感染6088人、死亡35人、0.6%)、イタリア(感染3858人、死亡148人、3.8%)、イラン(感染3513人、死亡107人、3%)、フランス(感染377人、死亡6人、1.6%)あたりが上位。日本はクルーズ船乗客を含めても1056人、12人、1.1%です。各国の数値の細かいところに誤差はあるかも知れませんが、検査数が少なく重篤な患者だけが感染者数としてカウントされている割に日本の死亡者数の少なさは特筆すべきです。頑張っていると言っていいでしょう。

 韓国のようにどんどん検査をしていくこと自体が正しいかどうかは判断が分かれると思います。日本の厚労省の方針は軽い症状なら病院に来ないで自力で治させ、重篤な患者に医療のリソースを集中させて死に至らしめないようにするということでしょう。新型コロナウィルスと言っても結局は風邪の一種です。インフルエンザと同じような対処法しかないのですから、安静にして寝て治すしかありません。免疫力が低いリスクの高い人にだけ医療リソースを提供するのは理に適っています。

 安倍首相の後手後手の対応を批判するのは当然ですが、必要以上に恐怖を煽るマスコミの報道は百害あって一利なしですし、野党がこれを政局化するのもエネルギーの無駄です。それよりも新型コロナによる日本経済の落ち込みを防ぐことが大事です。今のままでいけばコロナによる死亡者数よりも、倒産して自殺する経営者の死亡者数が上回りかねません。過剰報道による過剰反応こそ水際で防がねばならないと思います。


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