幹事クリタのコーカイ日誌2020

[ 前日翌日最新今月 ]

3月2日 ● これも外圧の一種なのかも。

 安倍首相の「政治決断」で要請された全国一斉の休校は、本人が「専門家の意見を聞いたものではない」と認めてしまって、いよいよどうなんだという状況です。専門家の意見も聞かず、本当に効果があるかどうか、必要かどうか、また対策も吟味せずに、共働きやひとり親世帯を困らせ混乱に陥れている「政治決断」。首相に近いはずの文科相も厚労相も官房長官も知らないところで勝手に決めたそうで、さすがに首相側近すら頭にきている様子が窺えます。

 原稿棒読みで事前打ち合わせのない記者の質問にも答えずに予定があると私邸に帰った「会見」と称するものも批判を浴びているし、いよいよ政権末期感が露わになってきました。モリカケ問題でも桜疑惑でも検察定年延長問題でも周りに嘘の上塗りをさせ、辻褄を無理やり合わせ続けてきましたが、国民に直接影響しているコロナはそういうわけにはいきません。最長不倒政権をコロナが倒すかも知れない状況です。

 コロナの「実行力」はそれだけではありません。ここ数年の日本社会のテーマである「働き方改革」を一気に進めています。時差出勤やテレワークは形だけ整えられてきていましたが、本当にちゃんと使っている企業はまだ少数でした。しかし否が応でも使わざるを得なくなって、導入が一足飛びに促進されました。

 テレワークが増える一方で不要な出張や会議が減りました。長年の懸案だった日本の企業の非効率さの象徴のような無駄にダラダラと長い会議。いくら言われていてもなかなか撲滅できてなかったのに、あっさりと一掃させるコロナの威力。会議をしていれば仕事をしたような気がしている連中も合わせて一掃できると良いのですが。

 同じく長年言われ続けてきた冬の健康管理の基本である「手洗い」「うがい」「マスク着用」も定着しました。これだけ予防が徹底すれば、来シーズン以降、風邪薬の売れ行きは大幅にダウンするのではないでしょうか。製薬会社としてはピンチですが、医療費削減には今後大いに役立つはずです。また行かなくても良い軽い症状でもすぐに病院に行くようなタイプの人間への啓蒙にもなったはずなので、医療現場も助かることでしょう。

 そもそも発熱があっても無理して仕事に行くのが「美徳」、もしくは「責任感」という思い込みが、熱があったら来るなと意識改革されました。なるべく予防に努め、それでも発症したら他人と触れ合わずに静養するという「基本動作」が全ての日本人に身につくだけで、かなり社会に良い効果が生まれます。もちろんコロナは国難ではありますが、どうせならここから学んで生かすことが肝要です。これもまた一種の「外圧」ではありますが。


gooブログでも読めます「幹事クリタのコーカイブログ」

テニス好きなら「幹事クリタのテニス日誌」